槍ヶ岳山荘でみた満点の星空。絶対に忘れたくないと思った。でも、人は忘れていく生き物らしいからきっと、あのとき見たものや感じたことの細部までは覚えてはいられないのだと思う。そしてそれは山での出来事に限らず大抵のことについてもそういうものなんだと思う。
でも、どうやら人は薄れてしまった記憶や一度忘れてしまっていたことをふと思い出したとき、その当時とは別の捉え方ができたり、より良い方向へ変換させることができるらしい。だからどんな経験も時を経てプラスに変えられるんだって。
もう二度と繰り返したくないと思うことはあるし、結果としてその出来事が今の自分を作ってくれたとしてもやはり、その当時に悲しかったことや悔しかった感情は変えられないと思う。でも、どんな出来事も最後の最後に自分のなかでの捉え方を変えられるとするのならば、一つひとつの出来事に意義を見出すことはできる。
だから様々なことが起こってしまう、この世の中で、せめて最後の最後にはプラスに捉え直せる思考を持つわたしでありたいと思う。そんなことを思った仕事始めの電車の中であった。
それでは、また。