『YAMAを綴る』

休日は気ままに、各地の山へ行く会社員。

わたしが登山を始めたきっかけ。

たまに登山を始めたきっかけについて聞かれることがあるので、今更ながらここに記しておこうと思う。

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登山を始めたのは2020年の9月頃のこと。あの時のわたしは社会人2年目で営業マンとして働いていた。営業マン時代は「人と話せないわけではないけれど、あまり得意ではないんだよなぁ…。」なんて思いながら働く日々で、ちょうどコロナが流行り始めた時期でもあった。

コロナといえば、流行り始めたときのことをよく覚えている。今では、周りの誰かがコロナに感染したとしても、"それは致し方無いこと"程度になった。インフルエンザと同レベルにもなったし。でも初期の頃はコロナ陽性になろうものなら、本人やその関係者は悪者のような扱いだった。営業マン時代に取引先からの問い合わせでひしひしとそう感じた。

だから、今ではマスク着用義務や外食禁止などの制限が無くなり、ほぼほぼ以前のような生活に戻りつつあるので本当に良かったと心から思う。

少し話が逸れたが、ここからが登山を始めたきっかけについて本題になる。営業マン時代は会社から社用の携帯電話が貸与されていた。(以下、社用携帯)その社用携帯の電話が本当によく鳴るのだ。退勤後だろうが、休日だろうが関係なく、よく鳴る。四方八方から連絡がくる。

そんなオンとオフが切り替えられない生活がとっても居心地が悪くて嫌だった。ならば、社用携帯の電源を切るなりしたらいいじゃないかということなんだけど、周りに電源を切っている人とか、休日の外出時に持ち歩かない人がいなかったのだ。だからそういう行動に移さなかった。今振り返れば、ただただ周りと違うことをするのが、怖かったのだと思う。

なので、電源を切っておいたり、持ち歩かないという選択肢はわたしの頭の中にはなかった。でも、どうしてもこの居心地の悪さを解消したくて何か他の方法がないか探し始めた。そして、ふと思いついたのだ。

そうだ、電波のない環境へ行こう。

名案だと思った。電源を切るわけではないし、持ち歩かないわけでもない。でも、電波がないから必然的に電話に出られない。電話に出られなかったとしてもそれはしょうがないことになるのではないか。今となれば、本当に笑い話だが、あの当時は真剣にそう考えていた。

ということで、わたしの登山は始まった。

しかし、ここで次の問題が発生する。これには正直たまげた。というか全然想定していなかった。なんと最近の山は…

意外と電波がいい。

これには、かなり頭を悩ませた。山たるもの、すべて圏外と思っていたもののそうではなかった。登山口や登り始めは圏外で良い調子なのだが、森林限界を越えると…いきなり電波を拾ってしまうのだ。そして、あろうことか富士山に至っては5G対応していたのだ。結局、いくつかの山に出向いてみたものの、結果は同じで、大手キャリアの電波が最強だということを痛感させられた。

そこは、頑張らないでくれよソフ◯バンク社……いっそのこと、アンテナ減らしてくれ…(切実)

さて、ここまで話したらもうお気づきだろうが、わたしが登山を始めたきっかけは、電波を遮断するという逆電波対策だったのだ。しかし、そうしたきっかけのおかげで、わたしは登山するようになった。そして気がつけば山に魅了されていた。黙々と登るあの時間に、日常から解放された。少しの間だけ日常から離れることができる、そんな時間が最高だった。結局、電波は入るから電話が来てしまうこともあったけれど、自然を感じ、そして黙々と歩くことで日常から離れることができるようになった。

無事に登山にハマり始めた一方、仕事の方では、この翌年に営業から管理部門へ異動の内示が出た。管理部門では社用携帯が不要だった。なので、これでもかというスピードで返却した。そうしてあっけなく、わたしの社用携帯との戦いは幕を閉じた。

ちなみにこれは後日談だが、管理部門へ異動した後、社用携帯はすぐに返却できたのだが、なんと次は社用携帯の管理担当者となった。端末は大体、約1800台あり1台返却したと思ったら1800倍になってわたしの手元に返ってきた。きっと、わたしは社用携帯とは切っても切れない縁なのだと思う。

ともあれ、社用携帯は保持していないので退勤後や休日に電話が鳴ることはなくなったし、無事に好山病を発症したので営業マン時代に、あの手この手を尽くして行動してみて、登山するというきっかけをつくってみて本当に良かったと思う。

今はあの時の些細なきっかけが、わたしの心身に大きなプラスの影響をもたらしてくれている。なので、この経験をもとにどんなことでもまずは、とりあえず行動してみようと思っている。以上が、わたしが登山をはじめたきっかけについてである。

さて、次はどこの山に行こうかな。それでは、また。

『山に関連するお話を綴る』