『YAMAを綴る』

休日は気ままに、各地の山へ行く会社員。

奥多摩縦走20キロコース登山

今回は奥多摩にある鷹ノ巣山へ行ってきた。水根沢から入山し石尾根縦走をして奥多摩駅に下山する全20キロのコースだった。

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アクセスについては以下の通り。

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立川駅で青梅線に乗り換えしてからはほとんどが登山に向かう人だった。やはり奥多摩方面は人気の登山スポットなんだなぁと思った。そして、青梅駅を超えたあたりから段々と車窓からの景色は自然豊かになって行った。徐々に山に向かって行ってる感じがワクワクした。

あっという間に奥多摩駅到着。あさイチだったからか思ったより人がおらず、ほぼ並ぶこともなく登山口へ向かうバスに乗車できた。

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ここから水根バス停(奥多摩湖バス停の一つ前)へ向かう。奥多摩駅からはバスで20分くらい。前回の両神山がバスだけで1時間半(しかも乗り継ぎ有り)だったので本当にあっという間に到着した。

早速YAMAPを起動。さぁ、登山開始だ。

身も心も、そして靴紐も、しっかり締めて歩き出す。歩き始めはポツポツと並んでいる一軒家を眺めながら坂道を上がっていく。

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こういうところの坂道って地味に傾斜がきつい。普段からこの道を歩いてる人に栄誉賞をあげたいと思ったくらいだ…。早くも呼吸が上がりつつあるが、黙々と歩く。そして山の中に入っていく。標高が低いからか登り始めの山の中はわりと暗かった。

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陽の当たらない山はいつも少し怖い。でも空気が澄んでいる感じがして深呼吸すると腹の底まで新鮮な空気やマイナスイオンが入ってくる気がして、それはそれで好きだったりする。

そしてここら辺の登山道は木々がきちんと伐採されていて、しっかり手入れされていた。枝などの無い真っ直ぐ伸びる木々は迫力があった。

ここからはしばらく同じような道が続いたが、登山コースの近くに沢があったため終始水の音が聞こえていた。川は至る所が凍っていた。

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山の中に入っていくにつれ、次第に登山道が狭くなる。どうやら川の上流に向かって歩いているようで、渓谷の上を歩いている感じだ。道幅の狭い登山道で且つ斜面側が落ちたらひとたまりも無いような箇所がいくつもあり結構スリル満点だった。そんな感じの道が数キロくらい続き、登りの傾斜はそんなにキツくなかったものの精神的な体力をわりと消費したような気がした。

そしてその次はうっすらと雪が残っている道になった。この頃には少し空も見えるようになり気分転換はできていたものの、そういう時に怪我したりするので慎重に歩いた。

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登り始めて2時間半、一つ目の山頂である水根山に到着。山頂といってもとくに標識は見当たらず、縦走時によくあるパターンのやつだった。そのあとはわりとしっかり雪道だった。

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しかし、開けた道だったのと凍結していなかったためチェンスパ等は履かずに歩けた。そしてそこから20分ほどでお目当てである二つ目の山頂、鷹ノ巣山に無事到着した。

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天気も良く遠くの山々まで見渡せた。

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約3時間の登りを終えて身体がエネルギーを欲しているのを感じる。ということで、早速お湯を沸かす。やはり山頂で食べるものと言ったらアレだ。

そう、カップ麺。内側からも温まろうと思い今回は辛ラーメンをチョイスした。

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そういえば、お湯を沸かしていた時に、何度か風で火が消えてしまったんだけど、それを見ていた方が声をかけてくれた。そしてガソリン式タイプの火力抜群バーナーで代わりにお湯を沸かしてくれた。本当に有り難かった。わたしもそろそろバーナーを買い換えようと思った。

お湯を沸かしている間にその方と少しだけお話をした。どうやら奥多摩によく来られてそうな感じだった。やはり、わたしがよく丹沢に行くように、各々にホームマウンテンがあるんだなと思った。

そしてお腹も満たされ、しっかり休憩もできたことで元気モリモリになった。ということで、サクッと荷物を詰め直し出発する。ここからは石尾根縦走をして奥多摩駅まで向かう。

山頂付近は雪が積もっているから滑らないように気をつけて……ズルッッッッツ。ベチャ。わぁ。

 

 

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雪で滑らないことだけを意識していたら、見事にぬかるみでコケた。おかげでわたしの両手も洋服もザックもカメラのストラップもしっかり全部泥まみれになった。これから縦走だというのに一気に精神HPを消費した瞬間だった。雪よりも全然タチが悪い。ぬかるみこそ気にするべきだった。

しかし、コケてしまったものはしょうがない。登山備品達を洗うきっかけなったと思えば…悪く無い気もする。(クソッ)

とりあえず水分が飛ぶまでは泥の落としようがないため不快感があるが、歩き始める。一旦、水根山まで戻りそこからは新しいルートに進んでいく。

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泥まみれの女が雪の上を歩く。なんだか笑えてくる。でも、失敗したこととか、悔しかったこととかってその瞬間は落ち込んだりするけれど、時間が経つと意外と笑い話になったりする。

なので、泥だらけになって良かったとは絶対思えないが…まぁ記憶に残る思い出になったのでそれはそれで良しとしようと思った。

と、まぁそんなこんなでメンタルを立て直しながら歩いていたらあっという間に三つ目の山頂、城山に到着した。

先ほどの山同様、とくに標識らしきものはなかったため何事もなく通過する。そしてまた歩き出す。段々と雪化粧から土に変わっていき、四つ目の山頂、将門馬場に着いた頃にはほぼ雪は無くなっていた。そして、山頂にはすっごいさりげなく標識がかかっていた。とりあえず写真に収めておいた。

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ここの山もとくに何も無いので通過する。ここらへんを通過したあたりからは落ち葉の道に変わっていた。

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先ほどの山頂から大体20分ほど歩き、五つ目の山、六ツ石山に到着した。

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ここはわりとしっかり山頂の標識、というか石碑?があった。とりあえず記念撮影をする。他の登山者はとくにおらず貸切だった。ここら辺まできたところで洋服やザックについた泥がだいぶ乾いていたので落とせるだけ落とした。

そして出発。七つ目の山、狩倉山は5分ほどで到着した。ここも安定にスルー。そして20分ほど歩き八つ目の山、三ノ木戸山、3分先に九つ目の山、十二天山。ここまでいろんな山を通過していると気持ちが良くなってくる。

だいぶ標高が下がったからかまた、森の中に入った。日陰の登山道は地面が絶妙に凍結していて、また道端が狭くなったので緊張感があった。そんなこんなしつつ十つ目の山、絹笠山到着。

ここを過ぎてからは、また落ち葉ゾーンに変わり、深いところでは膝くらいまで埋まるほどだった。そして無心で降りていたら車道が見えてきた。やはり、下界に降りてくると毎回ホッとする。

しかし、なにかがおかしい。車道付近まで行ってみたら、道路まで3メートルくらい高さがあるではないか。YAMAPで地図を確認してみると、コースから外れてしまっていた。

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しかし、周りの木々には目印になるテープが付いている。とりあえず降りてきた斜面をまた上がるのもなぁ…と思い今回はこここら降りることにした。なので、安全に降りられそうなところを探す。

足を踏み外したり滑り落ちたりしないよう慎重に移動する。そして木が生えているところを発見したので、そこからゆっくり降りた。道路に降りた瞬間、めちゃくちゃホッとした。おそらく本日1番緊張した瞬間だった。

降りたところから駅までの距離を調べてみたところ3キロちょっと。時間にして40分ほどだった。駅に向かう途中、お腹が空いてきたので菓子パンを食べながら気長に歩く。20分くらい歩いたところで下山口に当たった。

今回はルートを間違えたものの何事もなく降りることができ、登山口に戻ってこれたので結果としてはよかった。しかし、下山するまで適宜ルート確認しながら降りなければなと反省した。

奥多摩駅に戻ってきてからは、泥だらけになった身体を癒すため"日帰り温泉もえぎの湯"に向かった。20キロ歩いてきているのでそれなりに足に疲労がでてきている。あと少しで、温泉に着くというタイミングで衝撃事実発覚。まさかの…

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長期休館中。これは泣けた。

しかし、やってないものはしょうがない。ということでとりあえず帰ることにした。電車に乗る前になるべく泥を落とし、そして帰路についた。

帰宅してからは、お風呂で備品を洗い、服はある程度泥を落としてから洗濯した。湯船に浸かった瞬間の「ホワァァア。。。」とする感じがたまらなく最高だった。

そして、下山してからもう一つ恒例なのが…

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そう、ビールだ。ビールが運ばれてきた瞬間に写真撮るのを忘れて飲んでしまった。これは毎度のことながら沁みた。下山後に飲むビールのうまさを世の中に広めていきたいくらいだ。この日は、このあとに大ジョッキのホッピーを飲んで焼き鳥や揚げ物を食べて満たされたので就寝したのであった。

ということで、今回の登山を振り返る。

まず今日は泥まみれになるわ、ルートを間違えるわ、日帰り温泉やってないわで、反省すべき点がいくつか見つかった。

ソロだからこそ、自分のことは自分で守り、そして管理していく必要がある。知識も知恵も経験も積み重ねていく必要がある。まだまだ未熟な部分が多い。なので、これから、少しずつ専門的な知識を習得し実践していこうと思った。

登山も剣道のように生涯できるものだと思う。人生100年時代なのだから、気長に少しずつ成長していけたらなと思う。なので、わたしはわたしのペースでこれからも登っていく。今回はそんなことをひしひしと感じられた登山だった。

それでは、また。

『山に関連するお話を綴る』