『YAMAを綴る』

休日は気ままに、各地の山へ行く会社員。

やっぱり元旦も登山!そして山頂で斧を担ぐ。

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あけましておめでとうございます。

大晦日はいかがお過ごしでしたでしょうか。わたしは、いつも通りに寝てしまったので…気が付いたら新年を迎えていました。(毎年大体そうなる)

そして普段から早起きしている癖で5時半頃に無事、目が覚めてしまい「まぁ、せっかく起きたことだし、おせちを食べるのは昼だし、時間があるし…とりあえず山でも行くかぁ。」となりまして、急遽元日から山登りをすることにしました。

ということで本日は、記念すべき新年一本目の山である「金時山」について書こうと思います。(祝)

ま〜さか〜り担いだ〜金太郎〜♫の山です。

実家が横浜なので、登山口までは大体車で1時間半。富士山も拝めるし丁度いいかなと思い、行ってきました。

8時頃、登山口である公時神社付近にある有料駐車場(1日800円)に到着。※駐車場付近は両替できるところがないので、必ず1000円札を持って行くことをオススメします

駐車場内はすでに9割くらい埋まっていて、元旦登山する仲間がたくさんいました。(仲間がたくさんいて嬉しい…。)

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登り始めの神社には、いつものニワトリが相変わらずたくさんいて、元日から威勢良く"コケコッコー!"してました。いつも、このニワトリの鳴き声が入山の合図だよなぁと思う。ということでさっそく入山!

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金時山には何回も来ているが、登山道に入った瞬間の土の香りが個人的に好きだったりする。こんな感じの登山道を10分くらい歩くと、一旦車道に出る。そして、車道を渡った先にまた同じような登山道が続く。そこら辺からは石畳のような階段だったり、木でできた階段が続く。今日は身軽なのでガシガシと登っていく。

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しばらくすると"金時宿り石"が姿を現す。いつ見ても迫力がある。

ちなみに、この岩は金太郎が母と生活していた場所と言われているらしい。また、もともと割れていたわけではなく、昭和6年に突然割れたらしい。

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宿り岩を過ぎたあたりから森の中に木漏れ日が入り始める。ずっと正面から木漏れ日が入ってきていたのでとっても眩しかった。

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しばらく登りが続く。木の根っこが張り巡らされていて複雑な作りだなぁ…と思い、おもわずパシャリ。

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ノンストップでガシガシ登ってきたので、あっという間に山頂間近まできた。もう少しで山頂だ。

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山頂到着!コースタイムは50分だった。(基本コースタイムは75分)やはり身軽だとスピードが上がるらしい。そして前回登りにきたときは、山頂が爆風&霧で視界ZEROだったので今回の景色はなかなか嬉しかった。

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今日は初日の出を拝んで下山する人が多かったからか、わたしが到着した時にはあまり登山客がいなかった。

写真を撮っていたら、山小屋からいきなりおじさんが出てきて「写真撮ってあげる!」ということで記念写真を撮ってくれた。

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まさか、元旦からマサカリを担ぐとは思っていなかった。それと、複数のポージング指示があり、この後わりと長時間斧を担いでいた。笑

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ひと通り写真を撮り終えたので…富士山を拝みながらコーヒーを飲んで一息つく。元日から贅沢な時間を過ごしてるなぁと思う。そういえば、最近コーヒーの美味しさに目覚めた。なので今年は山頂で豆を挽いて飲めたらいいな。…なんて思っていたら冷えてきたのでそそくさと下山開始。

下山は、久々にトレランをした。下山のコースタイムは24分だった。わたしは足首をグキッとしやすいので一歩一歩の着地を気をつけた。(新年から捻挫したら、いろいろと…ね。笑)

とくにやらかすことなく無事に下山できてよかった。帰宅してからは、おせちとお雑煮を食べて、お腹いっぱいになっのでお昼寝した。早くも次の山に行きたいと思い始めてるので、近々どこか登りに行ってこよう。登山計画立てなきゃ。

ということで、「山に始まり、山を想う」そんな元旦でした。それでは、また。

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2023年 山納めに選ばれたのは、やはり谷川岳でした。

2023年最後の山は、谷川岳へ行くことにした。昨年の大晦日も谷川岳へ山納めをしに行ったのだが、寒波の影響もありラッセル祭りで、もはや修行だった。終いには、ロープウェイの時間などを考えた結果、山頂までは行かずに途中で下山した。なので、今年こそは…という思いを胸に谷川岳で山納めをすることにしたのである。

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2023年12月28日(木)仕事納めの前日、わたしは有給を使って谷川岳がある群馬県みなかみ町へ向かった。ちなみにこの日の山業に向けて、体調管理はもちろんのこと、1週間くらい前から天候や雪の状況はこまめにチェックしていた。なんたって大事な山納めだからね。

朝、大宮駅から新幹線に乗り上毛高原へ向かった。車内は、帰省客やらウィンタースポーツ客でわりと混雑していた。「自由席、失敗だったかなぁ。」と一瞬思ったが、チラホラ席が空いていたので無事に座ることができた。一安心。

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そういえば、今まであまり新幹線に乗る機会がなかった。しかし、ここ数年で登山やスノボーをするようになってからはだいぶ乗る機会が増えた。とくに上越新幹線にはかなりお世話になっている。わたしの登山は上越新幹線なくして語れないといっても良いほどだ。そんな愛着のある上越新幹線とき号の車窓からぼんやり景色を眺めつつ上毛高原へ向かった。

上毛高原へは大宮から1時間もかからない。あっという間に駅に到着した。いつも上毛高原駅に着いたとき、都内とは温度が違うなぁと思う。

そして、ここから次はバスに乗る。目的地は終点の谷川岳ロープウェイ駅だ。乗車時間はだいたい1時間くらい。(片道1,400円IC利用可)登山客は20人くらいた。ちなみに少し前までバスとロープウェイの往復セット券を駅で売っていたのだが、どうやら販売が終了してしまったらしい。(結構お得だったので地味に悲しい)

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定刻になったのでバスが出発する。車窓からの景色は昨年と異なり雪景色ではなかった。昨年は駅らへんから雪が積もっていたので、やはり今年は暖冬なんだなと改めて思った。でも、これから登る山々のてっぺんには雪が積もっていてテンションが上がった。バス停の途中で水上駅や土合駅からもわりと登山客が乗ってきた。気付けばバスの中は登山者で満車だった。

うとうとしながらバスに揺られること1時間。無事に谷川岳ロープウェイ駅に到着した。そして往復チケットを購入。(往復券3,000円)

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いざ、ロープウェイへ。

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やはり、例年より雪が少ない。

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登山口に到着。わりと登山客がいた。そして今日は、雲ひとつない青空と真っ白な雪山。「これは、なかなか良い写真が撮れそうだな…ふふ。」っていう感じだった。

そして、今日なによりも楽しみにしていたのが…新しい靴だ。NEWアイテム、わたしのSCARPA(スカルパ)ちゃん。履き心地含め、どんな感じなのか楽しみでしかない。

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いとしのスカルパちゃんにアイゼンを装着し、準備満タン。いざ、入山開始だ。
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早速、青と白のコントラストが良い感じ。雪道もしっかりトレースが付いていて歩きやすい。この雪道は、おそらくクリスマスイブあたりに開拓してくれた人の名残だろう。本当に感謝しかない。

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風もなく穏やかな登山道。雪を踏んだ時の「キュッ、キュッ」という音。今年初の鳴き雪だ。

「鳴き雪とは、雪の上を歩いたときに発せられる踏み音のこと。まるで雪が鳴いているように聞こえることからそう呼ばれている。」

わたしも前から知っていたわけではなく、去年学んだのでそれほど詳しい訳ではないが、登山経験を積んでいくに連れて、そういった新たな学びがあるから面白い。ちなみに鳴き雪は、その時の雪質によって音を変える。なので、いわば自然と人間が協力し合って初めて生み出される音なのだ。そういう風に考えてみると、ただ歩いているだけでも雪山は面白さがある。

しばらく鳴き雪を聴きながら歩く。すると、あっという間に中間地点の山小屋に到着した。

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昨年は雪で山小屋が埋もれていたので、やはり今年はまだまだ雪が少ないんだなと思った。そしてここら辺で他の登山客は一旦休憩をしていたようだったが、わたしはスルーしてそのまま山頂に向かう。

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ここから、しばらく急所が続く。アイゼンをしっかり雪に差し込み、一歩一歩進んで行く。外気温はおそらく氷点下だったが、ずっと動いているので汗が止まらない。素晴らしい景色の中で汗をかく。なんて良い日なんだ。

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森林限界を超えて、真っ青な空と真っ白な雪道をただただ歩く。この日は本当に晴天過ぎて、そして眩しすぎてサングラスがなければ目を開けていられないほどだった。

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山頂が近づくにつれて、空気が澄んでいく。そしてどんどん空の青さが濃くなっていく。まるで宇宙にいるようだった。(宇宙に行ったことはないが)

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そして無事、山頂に到着。谷川岳山頂 トマの耳だ。やはり山頂に到着した時の達成感はいつ味わっても最高だ。周囲を見渡してみると雪で彩られた山々が一面に広がっており、ただただ綺麗だった。

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息を呑むとは、こういうことなんだなと思った。そして、そんな絶景をしっかり写真で収めてからもう一つの山頂へ向かった。

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もう一つの山頂に行く道に、少しだけ雪庇ができていた。

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谷川岳山頂 オキの耳到着。トマの耳からはだいたい歩いて15分くらいだ。

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もう一つの山頂からの景色は…やはり最高だ。そしてここまでノンストップで登ってきたので、少し休憩がてらおにぎりを食す。

雪山の山頂で食べるおにぎりは、ちょっぴり冷えて硬くなっていて、でも何故か美味しい。

休憩も束の間、身体が冷え切る前に下山を開始する。氷点下の山頂ではあっという間に身体の熱を奪っていくからだ。"山頂では長居しない"わたし的には鉄則だと思う。ということで、ガシガシ下山する。下山はある程度踏み固められたトレース上よりも、その脇のふわふわしている雪の方が歩きやすい。半分滑るようなカタチで一気に降りていく。

そういえば、下山し始めてからわりと風吹き始めていた。やはり山の天候は変わりやすい。その後は結構風が強かったんじゃないかと思う。やはり登山は早めに登り、早めに降りるに越したことはない。

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そして、あっという間に登山口まで帰ってきた。山頂に着いた時の達成感ももちろん最高だが、無事に下山した時のあのなんとも言えない安堵感もまた、好きだったりする。今回も何事もなく降りてこられて良かった。

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今日はスカルパちゃんのデビュー日だった。こちらについても終始、履き心地に問題がなくて本当に良かった。また、アイゼンとの相性も問題なく一安心した。

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ロープウェイでさらに下界へ降りる。その後はまたバスで1時間ほど揺られ上毛高原駅へ戻る。バスの中では終始爆睡だった。駅についてからは新幹線の乗車時間まで30分ほどあったので、駅ナカの立ち食い蕎麦屋さんでもつ煮込みをいただく。

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疲れた身体にもつ煮込みが染み渡ってゆく。最高だった。そして新幹線に乗ってからはビンビールをいただく。こちらも無論、最高だった。そんな最高尽くしの山納めで2023年を無事に締め括ったのであった。

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そういえば、最近はInstagramのフォロワーさんから「山で見かけました!」とお声掛け頂く機会が少しずつ増えてきたのがちょっぴり嬉しい。来年も引き続きガシガシいろんな山々を登っていこうと思う。そしてこちらのブログもこまめに更新し、綴っていくので是非、箸休め程度にでも読んでもらえたら幸いです。

ということで、2023年の山納めは無事終了!

それでは、また。良いお年を。

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ソウル日帰り登山で「バカ尾根出現⁉️」

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「コロナ禍も落ち着いてきたことだし、そろそろ海外旅行に行きたいなぁ」そんなことを思っていた。以前のブログでも書いたのだが、わたしの性格上行きたいと思ったときには、行くことは決まっている。ということでこの夏、久しぶりに海外旅行に行くことにした。

では、行くことは無事に決まったとして、"どこに行くのか。"ここ最近の円安やら物価高騰やらを考えると選択肢は2つ。ずばり台湾か韓国。一緒に旅する予定のルームメイトに聞いてみたら「コスメを買いたい!」「韓国料理食べたい!」とのことだった。となれば、行き先はひとつしかない。そうして無事に韓国行きが決まったのである。

韓国行きが決まってからは、WEBで飛行機やら宿やらホテルの手配をした。続いてソウルの観光スポットを調べる。「コスメなら明洞に行って〜」「韓国料理なら東大門あたりでサムギョプサル食べて〜」…ふと、思った。

"せっかく韓国に行くのであれば、

    ついでにソウルの山に登れないだろうか"

ひとまずソウルの山を調べてみる。今はGoogle先生に頼ればなんでも情報が集まる。そして最近はSNSもあなどれない。なかなか良い情報源だ。それらを駆使してわたしはソウル市内にいくつか山があることを発見した。ソウルの山を調べているなかで気が付いたのは、比較的軽めな山が多くて、且つアクセスが良いということ。となれば、もうこれは行くしかない。山がわたしを呼んでいる。(お前が山を呼んでいる)

さっそく、一緒に旅行するルームメイトに「旅行中のどこか半日だけ、山登りに行ってきていい?」と聞いてみた。すると、まさかの回答が返ってきた。

「わたしも一緒に登る。」

これには衝撃を受けた。まさか、一緒についてきてくれるなんて1ミリも思っていなかったのだから。

もしかして、遂に好山病を発症したのか⁈

そんなめでたい発想が一瞬だけ、頭の中をよぎった。しかし、その直後「初めての海外で一人になる方が、山登りより嫌!」と言われた。笑 そう、ルームメイトは海外旅行をしたことがなかったのだ。未開の地で一人になるリスクよりも段差を登る行為の方がまだマシだというわけである。まぁ、理由はともあれ、ルームメイトも無事に(?)韓国登山という初の試みに挑戦することになったのであった。

f:id:Mayuko_m:20231225222626j:image↑初めての海外へ行く飛行機にビビるルームメイト。この後、機内で爆睡かましてた。

さて、本題のソウル登山について以下書いていく。

2023年8月25日、韓国旅行3日目。待ちに待った登山当日だ。今回訪れる山は冠岳山(クァナクサン)という。アクセスについては以下の通り。

ソウル駅➡️舎堂駅➡️ソウル大入口駅➡️建設環境総合研究所(登山口:ソウル大キャンパス内)

※ちなみに、ソウル大入口駅からバスに乗る際は、キャンパスの中も走るグリーンバスがおすすめ。キャンパスが広いので大学入口が終点だと後悔します。

 

朝、ソウル大入口駅に着いた瞬間、スコールだった。これから登山だと言うのに…なんて思いながら、とりあえずキンパおにぎりを食べていた。しかし、スコールは少し待てば、そのあと晴れることも多いので、一旦スタバで休憩することにした。

f:id:Mayuko_m:20231225172305j:image↑雨の様子を見てるわたし。笑

案の定、少ししたら晴れ間が見えてきた。ということで、バスに乗り、そしてソウル大学へ向かった。朝の通学時だったからか、バスは次々とやってきた。そしてそのうちの一つに乗車。バスのアナウンスが韓国語だけだったので、Googleマップで位置情報を確認しながら向かった。そして無事にソウル大のキャンパス入口を通過した。しかし、このあと下車したいバス停の名前が全く聞き取れそうになかったので、乗り過ごすくらいなら…と思いやむなく下車。結果、登山口まで約30分くらいひたすらキャンパスを歩くことになった。(ソウル大…大き過ぎ。)

なんとか登山口らしき場所に到着。もうこの時には30分くらい、傾斜になってるキャンパスを歩いてきてたので身体がしっかりあったまっていた。準備運動は満タンだ。いざ入山。

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前方には、わたしたちと同じタイミングで入山した歩荷のおじさんと、中年の女性。絶妙に距離を保ちつつ歩く。

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登り始めて10分ほど経過。特に危険箇所はなく、穏やかな山道だった。

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たまに、前を歩いている中年の女性がこちらを気にかけてくれていた。程よい距離感を保ちつつ、それでいてはぐれないように歩いてくれていたようだった。山道もそこまで傾斜もキツくない。森林浴がとても気持ちよかった。

f:id:Mayuko_m:20231225221857j:image↑このときはまだ、ルンルンで山登りするルームメイト。のちに彼女は後悔するのであった。

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さらに歩くこと1時間。突如階段が出現した。なんとなく丹沢のバカ尾根の感じがする。わたしは丹沢のバカ尾根が好きなので、このしっかり整備されたバカ尾根(?)階段にワクワクしていた。

この後、しばらくこんな感じの階段が続いた。わたしは軽快なステップで一気に登っていく。そしてふと、振り返る。すると…

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"ルームメイト、完全に意気消沈。"

たしかに、初めての海外旅行でコスメでもなければサムギョプサルでもなく、彼女はいま、よくわかんない階段をひたすら登ってるのである。そりゃ元気もなくなる…( ・∇・)えへへ

一方、わたしはアドレナリン出まくりでテンション上がりまくり。終いには、例の中年女性と仲良くなっていた。

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そんなこんなのテンション凸凹コンビで登ること2時間。遂に景色がひらてきた。

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山頂前の最後の階段。そして、ついに…

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山頂到着!天気が良い!ほどよい疲労感と青空がわたしのテンションをぶち上げる。やはり山頂に着いた瞬間って気持ちが良いし、なにより達成感がある。そして平日だったからか、思ったより空いていて写真撮り放題だった!

青空が気持ちよくて大胆に休憩するわたし↓f:id:Mayuko_m:20231226125845j:image

一方、ルームメイトはこんな感じ↓f:id:Mayuko_m:20231226071542j:image※よく頑張りました

この後、例の中年女性にルームメイトとの記念写真を撮ってもらった。

f:id:Mayuko_m:20231226130035j:image最後は中年女性とも撮った。笑

さて、ここからは下山だ。帰りは別のルートを使おうと思っていたので、例の中年女性とはここでお別れだ。今回の道中、ずっと気にかけてくれて、本当に感謝しかない。やはり、山での巡り合わせって良いもんだ。

帰りは別のルートを使うことにしたので、下山中すれ違う登山客にルートを確認しながら慎重に降りた。下山ルートは、お寺や川があった。そこまで急所もなく、登り同様に基本的に穏やかだった。

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そして、無事に登山道を抜けて街中に出る。

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ここからさらに10分〜15分くらい歩く。お昼時だったので、OLやサラリーマンが大きいカフェラテ片手に歩いていた。(韓国の人って飲み物のサイズ大きいよね…)そんな人たちに混ざりながら、私たちは駅に向かった。そして無事、政府果川庁舎駅に到着。これで本日の登山は終了だ。その後、駅のコンビニでジュースを買い、健闘を讃えた。

そして、ひと息ついたところで、ルームメイトがボソッとつぶやく。

「わたしは、本日をもって登山引退します。」

…ルームメイトはまだ気付いていない。わたしとルームシェアしている限り、登山する運命は避けられないということを✌︎('ω'✌︎ )イエイ

ともあれ、今回の登山は頑張ったと思う。きっと、初めての海外で不安もたくさんあった中、慣れない登山にも付き合ってくれて、感謝しかない。そんな感謝も込めて、また山に誘おうと思う。

このあとは日帰り銭湯に行って疲れを癒した。そして最後はビールと韓国料理で締め括ったのであった。

f:id:Mayuko_m:20231226131726j:image↑お土産をたくさん詰めて、ザックがパンパンになるルームメイト。笑

それでは、また。

 

山で「ほんとの空」に出会った日

 

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山に行きたくなる瞬間がある。

社会人5年目。世の先輩方からみたら、きっとまだまだヒヨッ子だ。しかし、そんなヒヨッ子でも働いていれば、それなりにいろいろあり、そして思うことはあるのだ。(ドヤッ)

  "どうしようもないことは、
      何をしたってどうしようもない。"

「そう思えたらいいのにな」と、いつも思う。日常生活で、どうしてもうまく割り切れなくて、暫くうじうじしてしまうことがある。正直、そんな自分があまり好きではない。

でも、山においては少し考え方が変わる。たとえ仕事終わりに夜通し運転しても、いきなり天候が変わっても、やむなく下山せざるを得なくなっても、「こればかりは、どうしようもない。」と素直に思える。不思議と納得できるのだ。だから割り切れない時にはとりあえず山に行くようにしている。

ということで、2023年7月26日、ふいに「もうダメだ!!一旦、山でリセットしよう。」と思った。(話すと長くなるので理由は割愛。笑)そして、そういう時はだいたい比較的遠くへ行きたくなる。ともあれ、行きたいと思った瞬間にはもう、わたしのなかでは行くことは決まっている。なので昼休憩中に翌日の有給申請を出した。

さて、今回登山するにあたり条件は3つある。

①今夜中に夜行バスに乗れる行き先であること

②翌朝、公共の乗り物で登山口まで行けること

③明日中に新幹線で帰ってこられること

ついでを言うのであれば、まだ行ったことのない山に行きたい。ということで、さっそく行き先を探した。

いくつか候補を考えて最終的に2つまで絞った。1つ目が、伊吹山。名古屋駅まで行ってしまえば、あとは近くからバスが出ているようだ。2つ目が安達太良山。福島駅まで行けば、電車とバスを乗り継いでアクセスできる。色々と検討した結果、今回は安達太良山に行くことにした。

そうと決まれば、早々に仕事を切り上げさっさと帰宅する。そしてパッキング開始。最終電車で都内のバスターミナルに向かった。

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バスの座席は隣の人と程よく距離が保たれており、休憩中にいきなり電気が付いても「目がァァァアア!!」とならぬよう日差しのようなものが付いていた。ということで、快適な睡眠とともに福島へ向かった。

朝、定刻通りに福島駅に到着。電車の時間まで少し余裕があったので近くのガストに一旦避難。そこで、しっかりエネルギーをチャージする。こういうときは決まって米だ。今回はリッチに納豆も付けちゃったりして。無事にお腹も満たされ、ちょうどいい時間になったので駅まで戻り、電車に乗る。当たり前だけど、福島の方は山手線のような頻度で電車は来ない。つまり、乗り遅れたら…終わりだ。乗り間違えぬよう細心の注意を払った。

まず、福島駅から二本松駅まで向かう。そこからバスに乗り換える。二本松駅から奥岳登山口行きに乗車する。そこから暫く、バスの車窓から見える景色に癒されていた。

とっても良い景色だった。↓f:id:Mayuko_m:20231223080014j:image

登山口についてからはロープウェイのチケットを購入し、いっきに標高を上げる。ワクワクしてきた。

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さぁ、登山開始だ。まずは、背丈より少し高い木々の間を歩く。すると、ひらけた場所に出た。何やら標識のようなものが立っている。近くに行ってみてみると、そこには…!!!

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「この上の空がほんとの空です。」

これには衝撃を受けた。生まれて28年間、わたしが見ていた空とは、はたしてなんだったのだろうか。少しの間、この言葉がどういう意味なのか考えてみた。…うん、答えが出そうになかったのでGoogle先生を頼った。(こういうところは諦めが早い。笑)どうやらこの言葉は、高村光太郎さんの詩「智恵子抄」で智恵子が言った言葉だそうだ。福島出身の知恵子が東京へ出てきて、阿多多羅山(あたたらやま)の綺麗な景色を思い浮かべて言ったらしい。

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たしかに、安達太良山の空は本当に綺麗だった。

そんなほんとの空とともにまた、わたしは歩き出した。暫く木々の間を歩く。天気も良くて気持ちがいい。少しして、視界がひらけてきた。

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ワクワクする。徐々に心拍数が上がっていく。きっとこの先に絶景が待っている…。そんな気がしていた。

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まるで、日本じゃないみたいだった。

ちなみに、この大きなクレーターは明治33年の大爆発によってできたものらしい。しかも、今もなお活火山だそうだ。たしかに、硫黄の匂いがした。

この後、テンションが上がりまくって色んなポージングで写真を撮った。f:id:Mayuko_m:20231223100407j:imagef:id:Mayuko_m:20231223100416j:image
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にしても、浮かれ過ぎだ。笑 ここまで爆裂にテンションが上がったのは久しぶりだった。恐るべし安達太良山の絶景!この後、満足いくまで写真を撮ってわたしは、安達太良山を後にした。

あらためて、今回の山はほんとに景色が良かった。むしろ壮大だった。夜行バスに乗って遥々、福島まで来てよかった。やっぱり山は行きたいと思ったときに行くもんだなと思う。ここ最近のモヤモヤが、登山中はどこかに飛んでいった。

きっと、日常生活から少し切り離した場所に身を置くことがわたしは大事なんだと思う。

だから、どうしようもなくなったときには山に行きリセットする。きっとこれからもそうするのだと思う。

そんなこんなで、無事にリセットできた私は帰りの新幹線でビールを飲みながらいつもの日常に帰っていったのであった。

それでは、また。

f:id:Mayuko_m:20231223102142j:image山頂の標識で記念撮影(パシャリ)

 

 

 

山の中のひとりごと(八ヶ岳②)

昨夜は、程よい疲労感と美味しいご飯のおかげで、ぐっすりだった。しかし、8月といえど、山の夜は少し肌寒い。一度だけ目が覚めた。少し外の様子でも見てみようと、わたしは山小屋の外に出た。

この日の夜空はあまり星が出ておらず、うっすら遠くに街明かりが見えていただけだった。なので、わたしはその街明かりを頼りに少しのあいだ、写真を撮っていた。

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この日は全然、風がなかった。夜の八ヶ岳は、深い静けさが漂っていた。次第に無音の音が耳のなかに響いてきた。(耳のなかがボォーーってなる感じ。)わたしは、神経を研ぎ澄まし、その不思議な感覚を楽しんでいた。しかし、あっという間に冷えてきたので一旦撤退した。夜の山は、容赦なく芯から身体を冷やしていくらしい。

それからもう一度眠りに就いた。少しして夜明け前になった。すると、続々に宿泊客が外に出はじめる。朝日を拝むためだ。わたしも同じように外に出て少し離れた岩に腰掛けた。このとき気が付いたのだが、もうこの時間帯にはあの不思議な感覚はどこにもいなかった。

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そして結局この日は、朝日が出なかった。けれど、わたしは満足だった。夜の八ヶ岳の不思議な感覚を満喫できていたから。

朝ごはんは、カップラーメンを食べた。宿泊予約時に朝食付きにしていなかったので、みんなが食堂に向かうなか、わたしはひとり、カップ麺をすすった。朝の5時前に食べるカップ麺。…美味いに決まってる。ちなみにわたしは辛いものが好きなので、お腹を満たしつつ、一味唐辛子で胃を温めた。

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朝食も食べ終えたことなので、パッキングし直し、いざ2日目の登山開始。早めに宿をでたからか、朝イチの稜線は貸切だった。そして、日の出は拝めなかったけれど、気付けばいつの間にか太陽が出ていた。

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思いっきり深呼吸しながら歩く稜線。朝日も、朝のスッキリした空気も、鳥のさえずりも、ひとつひとつが本当に心地良い。まるでデザートを味わっているような気分だった。
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そして、歩いてきた道を振り返ると昨日泊まっていた赤岳山頂荘があっという間に遠くなっていた。

こういうとき「一足の積み重ねって偉大なんだな」としみじみ思う。登山していると小さな積み重ねが、目に見えるカタチで実感できる。達成感を味わいやすいんだと思う。大人になるとなかなか味わえないあの達成感を、登山では何度も味わえるのである。これもまた、登山の面白さのひとつだ。

さて、そんなこんなしていたらあっという間に本日ひとつ目の山頂「横岳」に到着。貸切だったので稜線を眺めながら少しだけ休憩を取った。

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そしてまた歩き始める。今日は天気が良くてとても気持ちが良い。ここら辺までくるとたまに他の登山客とすれ違うようになる。そして当たり前のように挨拶を交わす。日常生活では、知らない人と挨拶を交わすなんてあり得ないけれど、山では当たり前に挨拶する。当たり前って、本当に不思議だ。

二つめ目の山頂「硫黄岳」に到着。硫黄岳は山頂が広い。なので休憩するにはもってこいの場所だ。といっても、わたしはまだまだ先があるので休憩はせずに次の山へ向かう。
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ここまで歩いていると、アドレナリンがでているのか無限に歩けるようになってくる。無の境地っていうやつだ。気付けば次の山頂「天狗岳」に到着していた。
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天狗岳に着いたのが昼前だったからか登山客が多かった。なかでも印象に残っているのは、中年女性のグループだ。その中の一人が天狗岳までかなり苦労して登ってきたからか必死の形相で山頂の標識にタッチしていた。(もはや這いつくばっていた…笑)思わず、「よかったら、皆さんの写真撮りますよ!」とお声掛けし、さりげなくあの女性の健闘を讃えた。

そしてさらに先へ進む。一度森の中にはいる。ずっと稜線にいたので久々の森林は良いアクセントだった。そしてあっという間に本日最後の山頂「にゅう」に到着した。

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なんて可愛らしい山頂名なんだろう。しかし、この可愛いらしい名前とは裏腹に山頂付近はゴツゴツした岩肌なのだ。これは…いわゆる"ギャップ萌え"というやつなのか。(多分このギャップ萌えをできる人あんまりいないと思う。自覚アリ。)そして、白駒池を通り無事にバス停まで下山した。

そういえば、バス停の売店に白駒池周辺のコケをモチーフにしたキャラクター「コケ丸」というやつがたくさん売られていた。どうやら白駒池周辺あたりの北八ヶ岳は"日本三大苔の森"らしく、コケ丸は、日本の固有種であるムツデチョウチンゴケ?がモデルになっているとか。コケ丸を我が家に迎え入れることはなかったが、またいつかコケ丸に出会えたら、と思う。

↓コケ丸のTwitter

https://twitter.com/kokemaru001

 

さて、そんなこんなで今回の八ヶ岳縦走は無事に終了した。今回の山業では、前回のブログで書いた"登山靴"が個人的に印象に残った。赤岳山頂荘にあった大きな下駄箱。そして、そこに収められていた様々な登山靴。きっと、ソロ登山だったからこそ目に留まったのだと思う。何度登りにきても毎回新しい発見や出会いがある。これだから登山はやめられない。また、過去の山話を含め、気が向いたら綴って行こうと思う。

それでは、また。

mayuko-m.hatenablog.com

 

 

『山に関連するお話を綴る』