『日常を綴る』

わたしの日常へようこそ!笑

巡礼31日目 【Lago-Cee】

では昨夜の夕食の話から綴ります。

昨日は一度お昼寝(ほぼ夕方)をしてからブログを書き、19時過ぎ頃に宿のレストランに行った。お店の中に入ると、ちょうど夜ご飯時だったからか、わりと混雑していて店員さんに「数分待って!」と言われた。結局その後、10分以上待ったものの「まぁ時間があるし」ということで気長に待つことにした。

そして「お待たせ、何にする〜?」という感じでオーダーを聞いてくれたので宿の巡礼者メニューを頼むことにした。そして、席に着き赤ワインを飲みながら一品目が来るのを待った。

そして一品目、お野菜のスープがやってきた。

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食べようと思ったら店員さんがスプーンを持ってき忘れていた。なので、厨房の方まで自分で取りに行った。そして、いざ実食。スープと言えばあのガーリックスープ事件(?)のトラウマが若干あるのだが、恐る恐るひと口食べてみると野菜をスライサーにかけたであろうトロッとした食感が美味しかった。そしてスープの中央には揚げパンが入っていてこれまたサクサク感が良い。しかしわたしには少し塩味が強かった。ということで、巡礼終盤で胃もたれしたら元も子もないので1/3程美味しくいただきご馳走様をした。(というかそもそもの量が異様に多い)

そしてメインディッシュを待っていると、スープを残しているわたしに店員さんが「もう要らないの?お口に合わなかったかな…?」と。全力で「とっても美味しいんだけど、わたしには多すぎるんだ」と伝えた。すると、少しホッとしたような顔をしていた。

そしてしばらくしてから二品目でチキンが運ばれてきた。

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これはシンプルにチキンの素揚げ&フライドポテトというジャンキーな食べ物だった。笑 チキンは表面はパリパリで中のお肉はわりとタンパク質という感じのヘルシーさがあった。にしても、やはりチキンは食べると安心する。ポテトはほのかにジャガイモの甘さがあり美味しかったけれど、揚げ物なので…半分くらいでご馳走様をした。

そして最後にデザートにカラメルプリンを頼んでみた。

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この写真は決してわたしの食べかけではなくて、この状態できた。笑 プリンといえば、あのカタチを想像していたのだが、こっちのプリンはどうやら…「ベトベター(ポケモン)」のようなカタチをしているらしい。でも、味はちゃんとプリンでとっても美味しかった。

そして程よくお腹がいっぱいになったので、お会計をして、最後に「とってもおいしかったよ」とお礼を伝えてレストランを後にしたのであった。 

ベットに戻ってきてからは寝る支度をし、少し携帯をイジっていたのだが、ちょうど夕焼けの時間帯でベットから見える窓の景色が綺麗だったので一枚パシャリした。

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なんだか夜中から色々あった日だったけれど、最後に美味しいものを食べて、夕焼けを見れたら幸せな気持ちになれた。こんな感じで巡礼最終日を迎えられたらいいなと思いつつ床に就いたのであった。

では、ここからは巡礼31日目について綴ります。

今日は6時に目覚ましをセットしていたもののやはり5時過ぎには目が覚めてしまった。ということで共有部に荷物を移動させ、いつものように準備をする。流石に1ヶ月もこの生活をしていると何も考えなくても勝手に身体が動く。笑

そして準備を終えてからは特に食べるものを持っていなかったので少し携帯をいじったりした。そしてふと手首を見てみると、やはりこの間の宿で噛まれてしまったであろう箇所が炎症を起こしていた。しかし、噛まれてしまったものはしょうがない。これ以上増えないことを願いつつ『絶対に今日は薬局に行く』という強い信念の元6時頃に宿を出発した。笑(にしてこの1ヶ月の間に3回も薬局に行くことになるとは…)

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そして外に出てみると、今日もありがたいことに雨は降っていなかった。しかも少しだけ星が出ていて、久しぶりの星空だった。

早速巡礼路のマークに沿って歩いて行く。歩き始めてすぐに、町の中の巡礼路のマークが路地の茂みの中を指していた。「本当にこの道であってるのか?」と思いながらも進んでいく。茂みをかけ分けて歩いている時にトゲトゲしている葉っぱ(?)のようなものに足を攻撃され「痛ッッ」となった。そして茂みを抜けてから携帯でルートを確認すると、しっかりとズレていた。笑 「あのマークは一体なんだったんだ!もう!」と思いながら、且つ知らないどこかのワンコに吠えられながら町を抜けた。

町を抜けてからは、紅く染まった満月が出ているのに気がついた。

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確か巡礼を始めた当初も満月だったので「アレから一周したんだなぁ」と、ふと思った。そして満月を眺めながら歩いていると、段々と月が見えなくなっていく。そう…霧だ。

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ここ最近は毎日霧の中を歩いている。きっとこの地域は夜明け前には霧が出やすいのだろう。にしても、霧の中の田舎道を夜明け前から歩いていてどう考えてもサイレントヒル状態。しかもここら辺を歩いている時に、いきなり工場?酪農場?からすごく大きなトレーラーがでてきた。超大型のトレーラーから放たれたライトで照らされた時は「わたしはUFOか何かに拐われるのか?!もはやSFの世界観じゃん!笑」とひとりで笑った。

ともあれ、大型のトレーラーやたまに通る車に轢かれないようにわたしも申し訳程度のヘッドライトで自分の居場所を知らせながら歩いた。

そしてそんな感じで朝からSFの世界を楽しんで(?)いたら 一つ目の町、A ponte olveira(4.2km)に到着した。

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ここは町といってもとくにカフェなどがあるような感じではなく、車道脇を歩いていたらあっという間に通過してしまった。

ということで、そのまま歩き続ける。この頃には少しだけあたりが明るくなってきていた。しかし、依然として霧が濃くて「あの霧に向かって歩いていく…地の果てに向かってるなぁ」なんて思いながら突入していった。

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そしてそこから30分もかからないくらいで二つ目の町、Olveiroa(2.1km)に到着した。

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町の入り口になんともいえないホテル感の漂う町の名前がかかれたモニュメントが置かれていた。笑 とりあえず、町の中に入っていく。すると、わりと整った町並みでアルベルゲやカフェがいくつかあった。既にオープンしているカフェなどもあったもののもう少し先の町まで歩いておきたいと思っていたので、そのままスルーすることにした。

そして町を抜けると、次は山間のような巡礼路になった。

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この頃にはだいぶ霧が抜け始めていて、天気が良くなるような感じがした。しかしこの道が絶妙にデコボコしていて足の裏が痛かった。笑 

たまに「うっ…」となりながらも歩いていく。にしても、少し丘のようなところにいるのだと思うが、山々と霧、マジックアワーがいい感じに混ざり合っていてとても綺麗だった。

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朝からそんな美しい景色を見ながら歩いていると、谷底の方から水流の音が聞こえてきた。ちょうど霧もだいぶ抜けてきた頃だったので、下を覗いてみると、大きな川(?)のようなものが流れていた。

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なんだがSFの次はアマゾンの奥地にでも迷い込んだかのような景色がとても楽しかった。

そしてそのまま歩き続けていると、遠くに風車が見えてきた。

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勢いよく回る風車、そして「ブォーン、ブォーン」という音を久しぶりに聞き、なんだか巡礼の始めの頃に戻ったかのような感覚になった。(また一から歩き直しは勘弁だけど…笑)

と、まぁそんな感じで1ヶ月くらい前の巡礼路を思い出しながら歩いていると、 三つ目の町、O logoso(3.6km)に到着した。

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ここの町でも特に休憩は取らずに通過することにした。今日は天気も良さそうなのでここでザックからカメラを取り出した。

そして町を抜ける。また先ほどと同じような巡礼路を歩く。すると、ちょうど朝日の時間がきた。

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久しぶりに霧に包まれていない朝日を拝めた。やはり朝日を見ると一日の始まりを感じることができるし、何より気持ちがピシッとするから好きだ。心の中で「今日も一日頑張るぞ」と喝を入れ直し歩いた。

15分ほど歩いたところで、 四つ目の町、Hospital(1.4km)に到着した。車道に面した道を歩いていると、前回のカミーノの時に立ち寄って巡礼スタンプを押してもらったインフォメーションセンターを発見。中を覗いてみると誰もいなかったので、今日はやってないのかなぁと思いつつ、近くに謎の大きな巡礼者の靴のモニュメントと杖が設置されているのを発見。

「これは、もう撮るしかないだろ」ということで…

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記念にパシャリ。笑(朝からひとりで元気です)

そして、次の町までは約14kmあるので、この町に一つだけあったカフェで朝食休憩を取ることにした。

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カフェのテラス席にザックを置き、店内に入る。そして店員さんにトーストがあるか聞いてみたらなかったので、小さめのナポリターナとバナナ、そして今日はパイナップルジュースをチョイスした。お会計を終えてからは巡礼スタンプを押してもらい、テラス席に朝食を持っていく。

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いい感じに朝日に照らされた席でとても居心地がよかった。ここで20分ほど休憩をして、歩き出す準備をしていると、少し前の宿で一緒になった人に遭遇。すると彼が「少し時間があるならお気に入りの曲を一曲教えて!」と。どうやら彼はカミーノで出会った人のお気に入りの曲を聞いて、それを携帯のアプリでアルバムにしているらしい。いきなりの「オススメ曲は?」という質問に少したじろいだが、この巡礼ではずっと家入レオの曲を聴きながら歩いていたのでレオの曲を一つ紹介した。

そしてせっかくの再会だったので、記念撮影をしたのちに歩き出した。(ヒゲの三つ編みかわいい笑 巡礼が終わったら切るらしい)

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そこからはまた道路脇を歩いた。そして少し歩いた先に、あの分かれ道が。

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そう、フィステーラかムシアに向かう分岐点だ。

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懐かしいなぁと思いつつ、近くにいた巡礼者に私の一眼レフを渡して記念に撮ってもらった。

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前回はここを通る時、まるでこの世の終わりの様な雲だった。だから今回はなんだかとても幸先のいい最後の分かれ道の景色だった。

そしてそこからは海にぶつかるまで約14kmの道のりが始まった。

久しぶりの一面が麦畑(?)の道を通ったり、

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森の中のような道を通ったり、

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アップダウンのある砂利道を通ったりした。

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なんだか「今までの巡礼路をギュッと短縮したような道だな」と思った。

そして「本当に海沿いに出られるのだろうか?」というような道をひたすら歩き続けた。

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そして1時間ちょっと歩いたところで、小さな教会に出会った。ボランティアの人が「中でスタンプが貰えるからよかったら寄ってみて」と声を掛けてくれた。せっかくなので記念に巡礼スタンプを貰いに行った。

そしてそこからはまたひたすらに歩いた。久しぶりの長距離ゾーンに少し疲労を感じながらも足を動かし続ける。

そうやって少しずつ歩き続けていたら何故か、確実に海に近づいて行ってるようなそんな気配を感じた。

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そしてついに…

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海が見えてきた。フランス側の山脈からずっとスペインの田舎道を歩き続け、やっとスペインの西にある海岸まで到達した。この1ヶ月間、休むことなく歩き続けてきた結果、スペインを横断したことが証明された瞬間だった。

なんだか、この間到着したサンティアゴ大聖堂よりも、わたしは今日の方が感じるものがあった気がする。今回の巡礼では、歩き始めた時からわたしの中でサンティアゴはひとつの通過点だったので、今日やっと海沿いまで辿り着いたことで最終地点が見えてきたような実感が持てた。と、まぁそんな感じで実はわりと感動した瞬間だった。

そして、そこからは降り坂が続いた。どんどん港町が近付いていく。

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そして、本日滞在予定の五つ目の町、Cee(14.3km)に到着した。

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町の中は、今まで通過してきた町とは少し雰囲気の違う明るい感じがあった。やはり港町特有の雰囲気なのだろうか。

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そして宿があくまで後1時間以上あったものの一旦宿まで行くことにした。

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宿についてからは貴重品を持って、宿の入り口の前にザックを置き薬局に行くことにした。

そして薬局の人に腕を見せてから携帯の翻訳機能を使って薬が欲しい旨を伝えた。その時に「そんなに痒くはないんだけど、これってダニ?」と聞いてみたら「んんー、なんとも言えないなぁ。ただ、このクリームなら効くと思うよ」ということで塗り薬を処方してくれた。

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とりあえず塗り薬を手に入れて一安心だ。ここからは噛まれてしまったところをしっかりと治していくことに専念しようと思う。

そのあとは近くにあったスーパー行き、フルーツなどを買った。そして宿に戻り、宿が開くまでの間に桃を食べたりした。

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そして13時に宿がオープンした。ここは前回の時も泊まった宿だったので色々と懐かしかった。そしてベットを確保してからはシャワーと洗濯をした。(あと、寝袋の中もちゃんと確認した。プロテクトバグ意識が飛躍的に高まってる笑)

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そして諸々が済んでからは先ほどとは異なるスーパーマーケットにいき、昼ごはん用の一人前パエリアと夜ご飯のサラダ、コーラ、新たな固形石鹸などを買ってから宿に戻った。

そして昼食タイム。電子レンジでパエリアをチンしてから食べる。

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やはり米はうまい。身体中に米が沁み渡るのを感じながら食べた。(グリンピースは全部よけた)

その後は少しお昼寝をしたり、ブログを書いたりしてゆっくりと過ごした。(巡礼が終わったら昼寝のクセを抜かないと笑)そして18時半頃に夜ご飯を食べた。

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その後はせっかくなのでビーチに海を眺めに行くことにした。宿から5分くらいのところに砂浜があって、少し陽の傾いた海はとっても綺麗だった。

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明日の天気が少し心配だったので、今日中にFisterraまで行こうかも悩んだけれど、やはり今日はこの町に滞在することにして良かった。

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それに、たとえどんな天気だったとしても、その日の天気を受け入れて楽しもうと決めた。

にしても、海の水が冷たくてもはや痛かった。笑

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と、まぁそんな感じでもはや足のアイシング(?)をした後は、今日のご褒美にデザートを食べに行くことにした。最初はアイスが食べたかったんだけども、近くになさそうだったので、チュロスが食べられるお店に向かうことにした。

向かう途中に何故かカモメがいたのでパシャリ。

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そしてビーチから歩いて5分くらいのところにあったカフェに入ってチュロス&ホットチョコレートを注文した。

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このメニューはずっと気になっていたものの、なかなか食べる機会がなかったのでやっと食べることができた。食べてみた感想としては…チョコレートは全部食べ(飲め)ません。多分飲みきったら胃もたれでダウンしちゃう。笑 そして4本のチュロスにホットチョコレートをディップしながらなんとか食べ切った。すると、店員さんが当たり前のようにチュロスを追加で4本持ってきた。「えっ、ここのチュロスってわんこ蕎麦方式なの?!」と素でびっくりした。(多分そんなことない)ともあれ、これ以上食べると後悔しそうだったので、近くにいた別の店員さんに「お腹がいっぱいだからもう要らないよ」といって返却した。笑 そしてちゃんと(?)お会計を済ましてから宿に戻った。

さて、ここからは久しぶりに今日感じたことを少しだけ綴ります。

今日は天気にも恵まれ、薬局にも行けて、綺麗な景色、美味しい食べ物をたくさん食べることができた。

そうやって自分にとってどんな些細なことでも良いから「今日は良い日だったな」と思って終えることができる一日につくづく感謝だなと思う。

しかし一方では、集団生活が故に無意識的にストレスがかかってしまっていたり、バグに噛まれて悲惨な目に(?)あったり、歩き過ぎて足が痛かったりということも正直ある。

でも、できることならば「良い日だった」と感謝して終えられるような一日一日を積み重ねて人生を歩んで行きたいと思う。

それに、たとえ毎日そういう風に思えなかったとしても、明日はそう思えたら私はそれで良いと思う。明日がダメでも明後日がある。人生は短いようで意外と長いから。(巡礼も然り)

だから人生も、そして巡礼も(?)焦らずに自分のペースで歩いていければ100点で、その中で自分にとっての素敵な景色をたくさん見つけられれば万々歳なんじゃないかなと。

と、まぁそんな感じで今日は少し真面目な話も綴りつつ、そろそろ明日に備えて寝る支度をしようかなと思います。

さ、残り2日の巡礼も楽しむぞー!どうか、晴れます様に!(なんだかんだ切望。笑)

それでは、ブエンカミーノ!

 

 

『山に関連するお話を綴る』