では、昨夜のディナーの話から綴ります。
昨日はお昼寝をした後、特にすることもなかったので併設のバルでブログを書いたりしながらまったりと過ごした。そして19時、夕食の時間になり人が続々と集まってきた。
ちなみに昨日のテーブルは韓国人2人、イタリア人3人、アメリカ人1人、そしてわたしだった。アメリカのおばあちゃんは今年で70歳らしく「自分のこれからの目的を探しにここにきた」と言っていた。「いくつになっても行動することはできるんだなぁ」とその方のお話を聞きながら思った。にしても、英語が本場の人の発音がとーーーっても聞き取りやすかった。(他の国の人は結構訛りがすごかったりするから)
そしてそんな感じで会話をしていると、お水とワインが運ばれてきた。いつもならばワインを飲むのだが、胃もたれ感が拭えないため、とりあえずお水にしておいた。
そして一品目のスープが運ばれてきた。
いろんな豆とジャガイモのスープ。お好みでチョリソーを入れるのだが、わたしはスープを少しだけいただいた。(自分でお皿に入れる)お味は野菜とトマトが良い感じに溶け込んでいて、豆もジャガイモもとっても柔らかくて美味しかった。
そして二皿目はお待ちかねのライス。(ライスというかカレーライスか笑)
鶏ひき肉のグリーンカレーがかけられていてハーブの香りがとってもよかった。久々のライスで、しかもカレーが食べられると思っていなかったので嬉しかった。
しかし、ここにきて先ほどのハンバーガーが効いているのか依然、胃のムカムカが治らないので1/3ほど美味しくいただいてご馳走様をした。
そして最後はデザートではちみつとヘーゼルナッツ入りヨーグルト。
ヨーグルトはよく食べているので安心感がある。これは安定に美味しかった。
ちなみにイタリア人巡礼者が結構多くて、今日も同じ宿にたくさんいるのだが、隣のテーブルは元気なイタリア人達がデザートにショットを頼んでみんなでウェイウェイしながら乾杯していた。笑
一方のわたしは「わたしの胃腸も早くウェイウェイできるくらいに元気にならないかなぁ(ウェイウェイはしないけど)」なんて思いながら静かにヨーグルトをいただいた。
そして食後は胃のムカムカを落ち着かせるべく、外を少しだけ散歩した。
にしても、山頂部に整備された地面や宿が突如現れるのが…やはり何度見ても不思議でしょうがない。笑 と、まぁそんな不思議な感情を抱きつつも散歩をして、少しだけ丘になっているところを登ってみた。
20時過ぎでも依然、この明るさだが日差しは日中より弱くなっている。ほのかな風を感じながらあたり一面の自然を感じられてなんだかとっても気持ちが良かった。
そして21時前には寝る支度をして床に就いたのであった。(そのあとはいきなり電気を付けられたりもしたが…笑)
では、ここからは巡礼21日目について綴ります。早いものでもう歩き続けて3週間も経ちました。笑
今日は5時過ぎに目が覚め、そこから準備を始めた。そういえば昨夜は少し標高が高かったからか特に寝苦しさなどもなく快適に寝ることができた。
いつも通り、寝ている人がいるので荷物を廊下に移動させ準備を始める。今日は宿の洗面所が男女共用でとても小さい。混み合う洗面所でとりあえずコンタクトを入れてから歯磨きをする。
そして持参していたバナナを食べ5時40分頃、宿を出発した。
いつにも増して満点の星空のもとを歩いていく。しかし、周りにはわりと巡礼者がいて、なんだが夜明け前から少し騒がしかった。
ともあれ町を抜け、山道を歩いていく。周りの巡礼者がわたしを追い抜きながらガシガシと坂を登っていくのを見ながら「そんなペースだと、エネルギー切れるぞ〜」なんて思いながらわたしは一定のペースで登っていく。(山は得意分野なもんで笑)
にしても肉眼では本当に満点の星空だったが、それをそのまま写真に切り取れないのが残念。笑
ともあれ、心のアルバムに記録を残し歩いていく。そして黙々と歩くこと30分ほどで有名な『鉄の十字架』にたどり着いた。
前回のカミーノでは、日中に通過したが、今回は夜明け前にこの場所に辿り着いた。
ちなみにこの場所は古くから地元の人には聖地として、巡礼者には象徴的な場所として知られている。約5mもの高さの鉄の十字架の元にはたくさんの石が積まれていて、自分の出身地から各々が持参した石に願いを込めてこの地に置いていく。わたしはとくに持ってきていなかったので、写真を撮っただけだったが、ものすごい数の石がそこには積まれていてそれぞれの思いがたくさん詰まった場所だった。
そして巡礼者にとっても有名な場所だからか、夜明け前からわりと人が集まっていた。一方のわたしは数枚だけ写真を撮り、ささっと退散したのであった。(今のわたしはこの山道を歩いている方が楽しいからね…笑)
そこからは車道と車道脇を交互に歩いた。
そして少しずつあたりが明るくなり始めた頃に、一つ目の町(町ではないが)、Manjarin(4.2km)に到着した。
ここはすでに廃村になってしまっているが、今もなお『シャワーのないアルベルゲが一つだけ』ある。ここら辺は山間だからか霧が深くなることがあるらしくて、そういう時はオスピタレオが鐘を鳴らし巡礼者を導いてくれるらしい。(有難い)そして、ここも少し有名なスポットでもあるのでしっかりと写真に納め、再び歩き出した。
そこからはわりとしっかり山道だった。
しかし降り道はわたしの得意分野(?)でもあるので、ルンルンしながら降りていく。にしても、久しぶりの緑生い茂る山々にすごく気持ちがリフレッシュされていく感じがした。
大きく深呼吸しながら乾燥しかけた気持ちに新鮮な空気をたくさん入れていく。
そしてたまに突如現れる若手モホンにゴールまでのキロ数を宣告されながは歩いていく。
にしても朝焼けとともに歩く山道はとっても気持ちがよかった。
そして、歩き続けること、先ほどの廃村から1時間半ほどで二つ目の町、El acebo de san miguel(7.0km)が見えてきた。
ここら辺の町は山の中にあるのに、建物がすごく綺麗だし、整備されている。やはり「巡礼による復興事業(勝手にそう呼んでる)」による成果なのだろうか。
ともあれ、綺麗な町中を抜けていく。
あわよくば、休憩できるカフェでもないかなと思いながら歩いていたもののとくにお店などは見当たらず、気がつけば町の端っこまできてしまっていた。歩き続けて2時間半以上経過していたので、とりあえず道の端っこに座って一度ザックを降ろす。そして先日Astorgaで購入したブラックチョコレートとかっぱえびせんを少しだけつまむ。なんだか味気ない感じもするが、この先もまだ下山が続くので一旦エネルギー補給だ。
そして10分くらい休憩。次の町までは40分くらいの距離だったので、次の町で休憩できることを願いまた歩き出す。
そして、先ほどと同じような降り道を歩いていると、車道の方を歩いている人が見えた。そう、韓国のおばあちゃんだ。今日も元気に歩いている。見かけるたびに「エネルギーもらえるなぁ」なんて思いながらわたしは元気に山道を降った。
そして、三つ目の町、Riego de ambros(3.3km)に到着した。
ここの町で休憩を取りたかったものの、なんだか入り口の感じからして…カフェはないだろうなと悟った。笑
そして案の定、とくにカフェなど何もない町だった。ということで、そのままスルーすることにした。
しかし、今日は不思議と足腰の疲れやザックの重さによる肩の痛みがなかった。おそらく登ったり降ったりすることによって適度にいろんな筋肉を使ったり、重さがかかる場所が変わるからだろう。たまに他の巡礼者に「登山しているなこの直線なんてへっちゃらでしょ?」と聞かれることがあるのたが、わたし的にはよっぽどこの直線の方がきつい。
なぜかというとずっと同じ筋肉を使うし、ザックの重さもずっと同じ場所にかかり続けるからだ。たしかに、登山には登山のキツさがあるのだが、巡礼には巡礼のキツさがあるのでなかなか比較はできないけれど、個人的には巡礼の方がキツいと思う。(毎日歩き続けるし…笑)
と、まぁそんなことを思い出しながら山道を歩いて行く。
そして年季の入ったシニアモホンをパシャリ。
そうこうしていると、四つ目の町、Molinaseca(4.6km)に到着した。
ここは少しだけ大きめの町のようで、町の中心に入っていくと大きめな橋がかけられていた。
そしてなにやら橋の下から女性の叫び声が聞こえてくる。渡りながら下を覗いてみると、巡礼者の女性が水着のような姿で泳いでいた。笑 まだ日が昇り始めてそんなに時間が経っていないし、なにより「その川の水温いったい何℃よ…」と思いつつも、楽しそうに泳ぐ彼女を見ながら橋を渡ったのであった。
そして渡った先の川岸になにやらテラス席がある。わりとお客さんも入っているようだったので、そこで朝食を摂ることにした。
テラス先に行ってみると、ここ数日で何度か遭遇している韓国人の人に会った。他に席が空いていなかったので、同席をさせてもらう。そして今日は安定のトーストとネスティーを注文。
なぜ、今日はカフェオレでもなくココアでもないのかというと、ここ最近の胃のムカムカがずっと治っていなかったので、一旦牛乳を控えてみることにしたからだ。(自分で実験してる笑)
安定に美味しいトーストとキンキンに冷えたネスティーで優雅な朝食を摂った後に、今日は韓国の彼(名前忘れた)と一緒に歩くことにした。
歩き出すと、町の中は綺麗に舗装されていて、なんだか不意にゴールが近くなってきているような気がした。
そしてそのあとは、車道沿いの道を歩いた。
韓国の彼はあまり英語が得意でないらしく、わりと翻訳機を使っていたものの話すのが好きなのか、ずっと話しかけてくれた。笑
そしてそんなこんなで歩くこと1時間弱で本日滞在予定の五つ目の町、ponferrada(3.3km)に到着した。
本当は今日はこの先の町まで進もうかなと思っていたのだが、彼と雑談している中で、この町で寿司が食べられる情報を入手したのでこの町に滞在することにした。そして彼と一緒にそのお店にランチに行くことにした。
宿に着いたのは12時20分頃だった。
今日は大きい宿で170人位が収容できる大型アルベルゲだ。チェックインは13時からなので宿の中庭のようなところで携帯をイジっていると、オスピタレオが出てきて「シャワーと洗濯あっちでできるから先にいいよー」と。お言葉に甘えさせてもらい、早速シャワーを浴び、そして洗濯をする。一番風呂&一番手洗い洗濯は快適だった。笑
そしてちょうど13時になったのでチェックインをさせてもらう。彼と一緒にチェックインしたので、同部屋になったのだが、昨日彼と同じ部屋だった人が「いびきやばかったぞ!笑」と言っていたので「わたしの今日の睡眠は終わった」と悟った瞬間だった。(彼に夜中イビキをかいていたらパンチするからと言っておいた)
ともあれ、お腹が空いたのでまずは腹を満たしに行くことにした。宿から歩いて20分ほどのところにあったWok Hdというアジアンレストランにいった。どうやらここで寿司が食べられるらしい。
お店に着いて、早速店内に入ってみと…なんとバイキングだった!
まさか、ここにきてビュッフェに出会えると思っていなかったので驚いたとともに少しだけ胃腸が心配になった。笑 ともあれ無理のない程度に久々のビュッフェを楽しもう!ということで早速料理を取りに行く。わたしのお目当ては…
寿司だ。もちろんクオリティなどでいうと日本の方が断トツなのだが、お米がタイ米ではなくしっかりと日本のお米のような食感だったことや酢飯になっていて美味しかった。
そしてセカンドプレートは中華料理。
麺類に、チャーハンに、牛肉炒め。少量ずついろんなものをいただいた。その後はまた寿司に戻り、アイスやフルーツをたくさん食べた。
食後は思ったよりも胃もたれ感もなく良い感じに満腹になり、久しぶりに気持ちのいい食事ができた感じがした。そして、帰りがけにスーパーに寄ってバナナとヨーグルト、桃を買ってから宿に戻った。
そういえば、宿に戻る途中で謎の銅像があったので、韓国の彼と3人(?)で記念撮影した。笑
宿に戻ってからは電話したり、30分ほどお昼寝をしたりしてゆっくり過ごした。その後は夕食にヨーグルトを一つ食べて早めに就寝することにした。
今日の宿もかなりの大人数なので色んな意味ですごく活気に溢れている。その波に飲み込まれないように今は自分のペースでゆっくりと残りの巡礼期間(歩くことも、アルベルゲも)を満喫していけたら良いなと思った日だった。
明日の滞在予定の町も比較的栄えているようで、いくつかアルベルゲがありそう。なので明日は小さめの宿に滞在して身も心もゆっくりさせようかな。笑
ということで、今日は久しぶりの山と、お寿司でエネルギーチャージができた日だった。なので明日も元気に歩こうと思う。
それでは、ブエンカミーノ!