『日常を綴る』

わたしの日常へようこそ!笑

巡礼13日目 【Itero de la vega-Carrion de los condes】

では、昨夜の夕飯の話から綴りたいと思います。

昨日は18時頃からベットで寝ながら電子書籍を読んでいた。そして18時30分頃にとてつもない睡魔が襲ってきたので20分ほど仮眠を取った。そしてその後は韓国のホンと一緒にレストランに向かった。

すると、今日は室内ではなく、テラス席にディナーの準備がされていた。なんだか陽が少し傾いた中で、とっても爽やかな雰囲気の夕食だった。ちなみに、メンバーはわたしとホン、そしてチェコの付き合いたてカップル(付き合って2ヶ月らしい)の4人だった。

料理が出てくるまではお水とワインを飲みながら雑談をした。そしてワンプレートの料理が運ばれてきた。うん、とっても美味しそう!

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かなりお腹が空いていたのでこのボリューミーな食事が…もはや眼福だった。笑 

と、まあそんな感じで目にも(?笑)最高な料理を食べながらお互いの国の話やタトゥーの話、カミーノにきた理由などを話した。そしてあっという間に1時間くらいが過ぎて最後にデザートがきた。

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バニラアイスの間にチョコレートが挟んであって、チョコモナカのモナカ無しみたいな味だった。(美味しかった)そして20時半頃にディナーを終えたのであった。

そこからは宿のWi-Fiが使えなかったので、別のアルベルゲの近くまで行き、ちゃっかりWi-Fiの電波をお借りし、用事を済ませた。そして公園でペットボトルに水を入れてから床に就いた。

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ということで、ここからは巡礼13日目の話を綴ります。

昨夜は窓付近にあるベットだったものの何故かとても寝苦しい夜だった。夜中に一度目が覚めた時に、わりと汗をかいていた。しかも、あろうことか気が付いたら寝袋から腕が出てしまっていた。(私としたことが…プロテクトバグ意識が欠如していた!)そのあとはお水を飲んでまた寝たものの、あまり良くない夢を見た。(なんか夢の中で逮捕されかけた。無銭飲食しかけたことを引きずっているのかな…?笑)そして結局、4時半の目覚ましよりも少し早く目が覚めた。

今日もパッキングをする場所がなさそうだったので、トイレに荷物を移動させ準備を始めた。そして荷物をまとめ終わってから、出発予定まで後10分くらいあったのでテラス席でゆっくりした。

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席に座りながら上を見上げると、昨日よりもたくさん星が出ていた。あまりにも満点の星空だったので、そのまましばらく天体観測をした。(少し首が痛かった)

そして5時頃、出発しようとザックを担いでいると…何やら賑やかな声が暗闇から聞こえてきた。どうやらひとつ前の町の方から欧米の家族巡礼者が歩いてきたらしい。(4人兄妹+両親)そして宿の前で少し休憩を始めた。その間を「オラ」と挨拶しながら抜けていく。すると、彼らもまた歩き出した。しかも歩くペースが絶妙に同じくらい。ということで、謎に大家族とともに夜明け前の麦畑を歩き始めることになった。(勝手に)

家族巡礼者の様子を見ながら歩いていると、なんだか面白かった。

大きなリュックを背負って且つリヤカーのようなものを引っ張りながら先頭を黙々と歩くお父さん。そして、その横には次男(小学3年生くらいかな)がお父さんにピッタリとくっついて歩いている。後方列にはお母さんとお姉ちゃん(中学生くらいかな)、その近くにトレッキングボールを振り回しながら元気良く歩く三男(小学1.2年生くらいかな)。そして、それらの間に長男(高校生くらいかな)がいて前後を気にしながら歩いていた。なんだか大家族の日常が目の前にあり、夜明け前からほのかな温かさを感じられた瞬間だった。

そして、30分ほど一緒に(勝手に)歩いたところでわたしは一足先に進むことにした。そして歩き始めて1時間半ほど経過したところでマジックアワーの時間がきた。

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今日も雲ひとつないグラデーションに「こりゃ、暑くなるぞー!笑」と思ったのであった。

そして、1時間40分ほどあるいたところで、一つ目の町、Boadilla del camino(8.2km)に到着した。

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ここ最近は朝からとってもお腹が空いているので、ここの町で朝食を摂ることにした。町の中を探していると一箇所だけ明かりのついた建物があった。近くに行ってみるとアルベルゲ兼小さいカフェのようになっていた。早速入ってみると、宿に泊まっていたであろう巡礼者が何人かいた。オスピタレオに「何か食べられる?」と聞いたら「トーストとカフェ・コン・レ・チェでいいかい?」と。「もちろん!」といったら奥にあるダイニングのような場所に案内してくれた。

そしてトーストとカフェオレ、オレンジジュースを出してくれた。

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シンプルだけれども、とっても美味しかった。いつもより少しゆっくりめに食べていたからか気が付いた時には周りに巡礼者は誰もいなくなっていた。

ということで『そろそろわたしも行くかー』と自分に喝を入れ宿を後にした。そして町を抜けようと矢印に沿って歩いていたら別の巡礼者が、巡礼路と違う方向に歩いていくのが見えた。「ヘーイ!こっちだよー!」と声をかけると、少し慌て気味におばちゃんが戻ってきて、その姿がなんだか可愛らしかった。笑

そして町を抜けると、一列に並んだ木の横を歩く巡礼路にたどり着いた。「今日も長ーい直線になるぞー笑」とひとりで笑いながら歩き出す。(最近は、些細な発言でも、あえて前向きなことを言うようにしている。その方が周りも自分も前向きになるから)

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そしてオレンジ色の光が差し込み始めたので後ろを振り向く。

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今日は夕焼けのような朝日だった。なんだか、あまりにも真っ赤に染まっていたので、一瞬夕方のような気分になってしまった。笑

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麦の隙間から見ると更に幻想的だったので一枚パシャリ。

夕日のような朝日を拝んでからまた歩きだす。すると次は水路に面した巡礼路になった。

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ここは前回歩いた時の記憶がある道だったので『懐かしいなぁ』なんて思い出に浸りながら歩いた。

そして水路を進んで行くと、その先が工事中らしく、迂回ルートの方に巡礼路が続いていた。緑生い茂る謎の植物の間にある巡礼路を歩いていく。

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遠くの方でスプリンクラーがすごい勢いで回っていたので、いきなりわたしの近くのスプリンクラーが動き出さないかビクビクしながら歩いた。笑

そして無事に恐怖のスプリンクラーゾーンを抜けたあとは、朝日に照らされたひまわりを拝みながら歩いた。

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そして少し登り坂になった道を抜けた後は、工事中の盛り土のような道を歩く。

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そして降り坂の時に、ご年配巡礼者がめちゃくちゃ慎重に降っている横で、盛大にスリップしそうになったわたしを見て、めちゃくちゃ驚かせてしまった。笑 「えへへ、ごめんね!良い巡礼を!」と言って通り過ぎるわたしにおばあちゃんが「気をつけるんだよー!」と言ってくれた。

そしてまた川沿いに戻り、しばらく同じような道が続いた。

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そして、水路の最終地点のような場所にたどり着いた。

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ここから水路の上の橋を渡って反対側に移動したところで、二つ目の町、Frominista(5.7km)に到着した。

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前回はこの町に滞在したのだが、今回はスルーして先に進む。と、その前に靴下交換休憩を取ることにした。(清潔大事!)

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朝8時半頃の日陰は程よく冷たい風が吹いていて、日陰で休憩していると思わず寝てしまいそうになる。

ということで寝てしまう前に次の町に向けてまた歩き出すことにした。町を抜けてからはまずコンクリートの道を歩いた。

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そして大きな橋を渡る。

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橋の真ん中から見た車道がなんだか綺麗で記念撮影した。にしても果てしない。笑

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そしてここからは車道に面した魔の直線ゾーンに突入した。

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たくさんのモホン(シェルの石像)が一定間隔で設置されていた。かなり年季の入ったモホンの写真を気ままに撮りながら歩いていく。

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そして今日はどこの町まで進むか考えていたところ標識にkm数が記載されていた。「お、この町は後18kmくらいなら、今日はここまで歩くか」といった感じで滞在予定の町を決めた。(間違いなく感覚が日に日にバグっていってる)

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ともあれ、まずはこの一つ目の直線を歩き切ることに集中することにした。そんなこんなで集中しつつ、時々景色を楽しみながら歩いていると背後から巡礼者の気配が…。

振り返ってみると韓国のホンだった。(段々と気配でわかるようになってきた笑)お互いに「おはよう」と言い少し雑談をした。そして今日はわたしが少しゆっくりめに歩いていたので、彼が「またね!」といい先に歩いて行った。(こんな感じで自分の好きなペースで歩けるのがカミーノの良いところ)

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そして45分くらい歩いたところで、三つ目の町、Poblacion de campos(3.4km)に到着した。

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ここの町では、とくに休憩せずにスルーすることにした。(彼も同様らしい)ということで引き続き歩いていく。そして少しすると巡礼路の分岐地点に着いた。

地図で確認して、左のルートをチョイス。(途中の町にカフェがありそうなのと若干距離が短いから)

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すると前方に彼が歩いているのが見える。どうやら同じルートをチョイスしたらしい。 そしてまたひたすらに直線を歩いていく。

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そして少し集中力が切れ始めたとき…突如、前方に羊の群れを発見。しかも羊飼い?のあとをちゃんと着いて行って道路を渡っていた。笑

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ここら辺にいる人間の数よりも圧倒的に羊の方が多くて、なんだかおかしくなって一人で笑った。すると、気持ちがまた前を向いた。『やはり、疲れた時ほど笑った方がいい』らしい。

そして 四つ目の町、Revenga de campos(3.6km)に到着。

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朝食を食べた場所から約14km歩いたので、一旦カフェで休憩することにした。(もちろん靴下交換も!)

町に入り空いているカフェを探す。わりとすぐに見つけられたのでテラス席にザックを置き、店内に入る。すると、朝食を買っている韓国のホンに会った。笑 ここ最近の遭遇率がすごい。

ともあれ一旦彼のことは置いておき、お目当てのコーラを買い、巡礼スタンプを押してもらった。

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今日はこの時点で20km歩いている。なので、絶対に美味いに決まっている。(どんな時でも美味いが)そして結論、うまかった。笑

彼も近くのテラス席に座っていたので、少し雑談をしながら休憩した。そして今日も滞在先が同じ町なので「また会おうね!」と行って、次は私が先に歩き出した。

そして歩き始めてすぐのところに巡礼者像があった。車道にいない巡礼者像は珍しいのでツーショットで撮影させてもらった。笑

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そして歩き出す。少しすると、また車道脇のモホンが並ぶ道だった。(何度目だろうか…)

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どうやら今日はこのモホン道と持久戦らしい。しかも日差しがどんどん強くなってきている。それでもへこたれずに音楽を聴き熱唱しながら歩く。

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そして、五つ目の町、Villarmentero de campos(2.1km)に到着。

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ここの町では特に休憩する予定はなかったのでそのままスルーすることにした。

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そしてまたモホン道を歩き出す。日陰が一切ないモホン道は精神力との戦いだった。

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でも、こういう時ほど自分のメンタルを鍛えられる瞬間はないと思うので、とりあえず「負けないからなー!笑」と心の中で叫びながら前を見て歩く。その後は、新たな家族巡礼者に遭遇し、しばらくは同じくらいのペースで歩き、次の町に着く少し手前でペースアップし、先に行かせてもらった。

そして、六つ目の町、Villalcazar de rirga(4.1km)に到着。

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ここで流石に疲労がきていたので、近くにあった日陰のテラス席で休憩&靴下交換をすることにした。そして10分くらい休憩をして身も心も整えたところで…

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いざ、出陣!ここから本日ラストの5.6kmを一気に歩き切る。ということで、凄まじいスピードで歩き出した。

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普段の平均ペースよりも早い速度で歩いていく。そして途中で追い抜く巡礼者には、元気よく「オラ!ブエンカミーノ!」と伝えていく。やはり元気に笑顔でいたほうが、自分も、そしてもしかしたら周りも前向きになれるかもしれないのでやってみる。

そんなこんなしていたらあっという間に残り3kmになった。

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ちなみにわたしがここ最近メンタルを保つために行っていることの一つに、数字をなるべく小さくして考えるようにしている。そうすればなんだか達成できそうなイメージが湧いてくるからだ。

例えば、サンティアゴまでの残数で言うと残り400kmと考えるのではなく、残り1/2と考える。今日のゴールは残り3000mではなく、あと30分くらいと考えるみたいな感じだ。

と、まぁそんな風に考えながら歩いていたらあっという間に残り2km手前まで来た。そして、また別の巡礼者を追い抜く時に挨拶をしたら…

無事に捕まった。笑 ここから町まではドイツで歴史の先生をしているという方と一緒に歩きながら彼の歴史の話を聞いた。前方を歩いている時に少し辛そうだったが、話しているとなんだか楽しそうで、各々のペースなんだなぁと思った。

にしても彼と話していてびっくりしたのは、彼は5年前からカミーノを始めたらしく、なんとスタート地点はドイツとのこと。毎年、夏休みの期間に歩けるところまで歩き続け、今年はサンティアゴまで行けるらしい。しかもその総距離がなんと約2700km。巡礼手帳は7冊目に入ったらしい。世の中、本当に色んな人がいるんだなとつくづく思った瞬間だった。

そしてそうこうしていたら本日滞在予定の七つ目の町、Carrion de los condes(5.6km)に到着した。

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前回ここの町の元ホスピタル?の宿で例のバグに喰われた可能性があったので、その宿を避けようと思っていた。すると、韓国のホンからInstagramでメッセージが。なんと、日本人の男性に会ったとのこと。すぐさま「わたしも会いたい!」と送ったらテレビ電話をしてくれて日本人に繋いでくれた。そしてお名前を聞いてみると、なんと数日前にお会いした日本人女性達に聞いていた男性だった。(あれ…わたし彼に追いついてる?)どこのアルベルゲか聞いてみると、例のホスピタルのようで、一応ベットの感じを聞いてみる…。すると、ベットの素材が変わっている!

ということで、わたしも同じ宿に行くことにした。そしてチェックイン。最初帽子をかぶっていたからか受付のおばあちゃんに男性に間違われた。笑 そして誤解が解けたあとは宿の説明をひと通り聞き、Americaという名の部屋が割り当てられた。 (Asiaという部屋もあったが私はAmericaだった笑)

そしてベットを確保した後に、一旦シャワーを浴びた。

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そして洗濯をして、干していると日本人の男性が登場した。これからお昼ご飯を食べに行くというので、一緒に行くことに。

コースランチのあるレストランに行き、とりあえずめちゃくちゃ喉が乾いていたのでコーラゼロを一気に飲んだ。そして料理は前菜のパスタと…

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それ以降は写真を撮り忘れて食べ終わってしまった。笑(それくらいお腹が空いていた)

にしても、またも日本人にお会いできるなんて嬉しい。食事をしながら色んな話をして16時頃に宿に戻った。そこからは特に眠気などはなかったので、カメラやサングラスの手入れをした。

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そして19時前にスーパーに行き、夜ご飯や明日の行動食を購入した。

宿に戻ってからはダイニングで大量のサラダにモッツァレラを入れて食べた。(昼に食べすぎて全然お腹が空いてなかった)と、まぁそんな感じでTheベジタリアンメニューを食べていたら、韓国のホンと日本人がやってきた。広いダイニングだったが、私たち意外に誰もおらず、ゆったりとした空間の中、色んな話をしながら一緒に夕食を食べた。なんだかとっても楽しいひとときだった。そして気がつけは21時を過ぎていたのでしっかりとストレッチをしてから就寝することにする。

ちなみに明日は5時過ぎから6時にならないと宿が開かないらしいので(またも囚われの巡礼者。笑)少しゆっくりめに起床しようと思う。また、次の町まで17kmなにもない巡礼路なので先ほど買っておいたヨーグルトとフルーツを食べてから歩き出すことにする。

それと、ここ数日はルートマップ以上に、たくさん歩いたので明日から数日間は休息も兼ねてルートマップ通りに歩こうと思います。日本人の方も同じ町に滞在予定なので、また日本語で会話できたらいいなー。

それでは、ブエンカミーノ!

『山に関連するお話を綴る』