では、昨夜のご飯の話から綴ります。
昨日は19時頃に宿の隣にあるレストランに行った。オスタリアは町の入り口にあるピザ屋さんを勧めてくれたのだが、無性に『肉が食べたい！』と思ったので別のところにした。
そしてお店に入り、肉のプレートとコーラゼロを注文する。出てくるまでの間は携帯をいじりながら待っていた。そして…
待ってました。ラム肉とモルシージャ（お米や玉ねぎ、豚の血入りソーセージ）のプレート。モルシージャはお初なので恐る恐る食べる。…うん、悪くない。血生臭さもなかったのでわりと普通に食べられた。何事も挑戦だなぁ。
と、まぁそんなこんなで、ひとりでゆっくりと肉のプレートを味わった。
食後、ゆっくりしていると…いつもの韓国人のうちの1人がレストランに入ってきた。もう少し後ろの町にいると思っていたのでびっくりした。理由を聞いてみると、なんと昨日40km歩いたらしい。笑 そしてもう1人の韓国人の方は、今日もガツガツ歩いて更に3つ先の町に行ったとのこと。2人で「彼、クレージーだね笑」と笑い合った。
そして彼はこれから夕食を食べるらしく、一度メニューをみたもののやっぱり別のレストランにすると。ということで、お店の人に「ありがとう！」とお伝えし、一緒にお店を出る。すると…
お店の人がお店から出てきて何やらスペイン語でわたしに伝えている。最初は「？？？？」という感じで、彼にも「意味わかる？」と聞いてみたりしたがやはりわからなかった。そして、お店の人が英語で「〜…ペイ」と聞こえた瞬間に理解した。
『あっ、わたしお金払ってない！笑』
ということで、慌ててお店に戻り、謝りながらちゃんとお会計をした。お店の人もそして彼もそんな光景に笑っていた。まったく…危うくスペインの田舎で無銭飲食で逮捕されるところだった。笑
と、まぁそんなこんなで美味しく、そしてハプニング有り（？）で夕食を終え、その日は床に就いたのであった。
あ、そういえば彼とも写真を撮った↓
ということで、ここからは巡礼10日目について綴ります。
今日は4時半起床の5時出発。パッキングする場所がなかったので女子トイレで荷物をつめた。笑
少し標高が高いからか特に寝苦しさなどはなく快適にしっかりと寝られた。（依然誰かしらのイビキは毎日聞こえてる）ということで、ヘッドライトをつけて出発した。
今日はわたしの前後に巡礼者がいたため、なんだか心強い夜明け前だった。一つ目の町までは森のような道を歩いた。40分くらい歩いたところで 一つ目の町、Ages（3.6km）に到着した。
もちろんここはスルーして次の町に向かう。
今日は同じ時間帯の人が何人かいるのでとくに音楽を聞かずに歩く。朝の静けさも1人じゃなければ心地が良い。にしても、毎度思うのはライトを使わずに歩いている人たちは一体どうやって道を確認したいるのだろう…。
と、まぁそんなことを考えていたら二つ目の町、Atapuerca（2.5km）に到着した。
ここも小さな町であっという間に通過してしまった。そして、ここから先の道のりは少し登りになった。
ちょうどマジックアワーの時間に開けた景色の丘？のようなところを登っていたので辺り一面が綺麗にグラデーションされていた。そしてここからは赤土の岩場を登っていく。
山道の岩場なんてわたしの好物中の好物なのでワクワクしながらガシガシと登っていく。笑
そして前方には謎の十字架があった。
通り過ぎてからもう一度振り返ると…
マジックアワーと相まってとっても綺麗だった。（まるで夕方みたいだった）そしてそんな綺麗な景色に今日も一日頑張るエネルギーをいただき、また歩きだす。
そして前方に大きな街が見えた。
そう、あれが今日滞在する予定のBurgosだ。今日は大きな街に着いたら観光をしたい（巡礼者から一時的に観光客になりたい）と思っていたので、テンションが上がる。一気に坂を降っていく。
そしてほとんど降りきったところでまた、シェルの石像が。
この間まで550kmとかだったのに、もう522kmになっていた。一日一日の積み重ねがこの数字を0に近付けているのがなんだか面白いような、ちょっぴり誇らしいようなそんな気がした。
そのあとは安定の麦畑ゾーンを歩いた。
ちょうど朝日の時間帯だったので遠くの方の麦畑は一足先に黄金色になってきていた。綺麗だなと思うと同時に、今日も暑くなりそうだなと思った。
坂を降り切ってからは車道を歩いた。早朝だったので、とくに車はおらず道路の真ん中を歩いた。そして『巡礼者』の看板を見つけてパシャリ。（巡礼者飛び出す恐れアリ的なやつなのかな？笑）
そして今日も無事に朝日が昇った。
今日の朝日はとても暖かい色味で、これから良いことが起こるようなそんな気がした瞬間だった。（実際にこの後に良いことがたくさん起こった）
そして無事に車道ゾーンを終え、三つ目の町、Cardenuela riopico（6.2km）に到着した。
ここの町の入口に朝日と麦畑を眺めながら朝食が食べれるテラス席があったので迷わず入ることにした。
店内で安定のカフェ・コン・レ・チェとトルティーヤを注文。そしてテラス席に向かう。
なんて贅沢な朝食なんだろうと思った。しかも、今日のトルティーヤが少し半熟卵気味でこれがまた、めちゃくちゃ美味しかった。
そんなこんなで優雅な朝食を楽しんでいると…いきなり「日本人ですか？」と。なんと隣のテーブルにいた方が日本人だった！まさか２日連続で日本人に会えると思っていなかったので、とってもびっくりした。笑 そしてしばらく雑談をした後に一緒にBurgosに向けて歩くことになった。（日本人と歩けるなんて嬉しいの極み）
普段はひとりで歩いていて、それはそれで楽しいのだが、やはり人と歩くのもまた楽しいなと思った。しかも、それが日本語なのだから楽しさ倍増だ。お互いにこのカミーノで出会った人の話や色んな国の話などをしながら歩いていく。
そして気がつけば、四つ目の町、Orbaneja riopico（2.0km）と五つ目の町、Villafria（3.6km）を通過してしまっていた。笑
そして本日滞在予定の六つ目の街、Burgos（7.9km）の街外れに突入していた。
久しぶりの日本語で長時間会話がとっても楽しくてあっという間に時間は過ぎていったが、Burgosは大きな街だからかなかなか街の中心には辿り着かなかった。（街の中心までは6kmあるらしい笑）
途中で一回、ベンチ休憩を挟む。インスタを交換したり、彼女が持っていたカメラと携帯の連携をしたりした。
そしてまた、歩き出す。わりと街の中心に近づいたところで、一緒にカフェ休憩をすることにした。わたしはコカコーラで彼女はアクエリアス（オレンジ味？）を注文。
やはり歩いた後のコーラはめちゃくちゃ美味かった。ここの休憩ではわたしの登山についていくつかお話をさせてもらった。「何故、山に登るのか」という問いに対して「そういえばわたしって、なんで山に登ってるだろう」と改めて疑問に思った。笑 さっきの休憩中には答え（？）というかこうだと思うという話ができなかったけれど、今思えば『多分、自分の一歩一歩の積み重ねにより確実に山頂というゴールに近づいていくのが面白いから』が理由のひとつなんだと思う。
と、まぁそんなこんなで休憩を終えてまた歩き出す。彼女は今日はホステルを予約しているらしいので、LINEを交換して、夕方頃に大聖堂に一緒に行く約束をしてから一旦お別れした。
そしてここからはひとりで歩く。（といっても宿までのわずかな距離だけど笑）
門のような場所を抜けると街の中心部に入った。
こんなに栄えた街で砂埃まみれの靴にバックパックを背負って、ジャージ姿で歩いている巡礼者は一見浮いてしまいそうなのだが、わりと当たり前に一定数の巡礼者が歩いている。改めてここの街もしっかりと巡礼路なんだなと実感した。
と、まぁそんなことを思いながら更に進んでいく。
そして無事に宿に到着。今日は120人収容の大型アルベルゲだ。12時からのチェックインでわたしが到着したのは12時半くらいだった。
受付が2つしかないので列ができていた。靴からサンダルに履き替え携帯をいじりながら気長に待つ。すると、以前にも何回かお会いした中国人親子に遭遇した。
お母さんの方は手を振ってくれて再会を喜んでくれたが、息子さん（中学生くらいだったかな？）はシャイなのかあまり反応がなかった。笑
と、まぁそんなこんなしていると受付の番が回ってきた。お金を払い、巡礼スタンプを押してもらう。そして、パスポートのチェックを受けていると…
なんと参鶏湯を振る舞ってくれた親子に遭遇！まさかの同じ宿だったのだ。おばあちゃんの方は今日はバスに乗って移動してきたらしい。にしても、このおばあちゃんが最近の巡礼者界隈でものすごく有名になっていて、なんだがスターに会った気分になった。笑 （年齢は80歳ではなく、85歳だったらしいよ。）そして、せっかくなので記念撮影をしてもらった。
そんな感じで嬉しい再会を果たせた後は「また会おうね」とお伝えした後に、指定されたフロアのベットに向かう。
今日のベットは上の段だった。しかも柵無しバージョン。落っこちないように気をつけなければ…と思いながら、とりあえず混む前にシャワーを浴びることにした。
ささっとシャワーを浴びたあとは、ランドリーで洗濯を回そうかなと思い、一旦ランドリーコーナーに行ってみた。
すると…昨日の夕食時に会った韓国人の彼（名前はジーフォン）、そしてもう1人のクレージーガイ（名前はホン）に遭遇。
2人に「良かったら一緒に乾燥機使わない？」と聞いたら「もちろん！」とのこと。そして乾燥機を回している間に宿の目の前にあるバルでビールを飲むことに。そこで新たな韓国人の女の子1人が加わって4人でビール休憩をした。（そのうちの一人が1リットルビールを飲んで酔っ払ってた笑）
このあと韓国人グループ（別の1人を加えて）4人で日本食レストランに行くらしい。ここで、またも「良かったら来る？」と誘ってもらった。せっかくなのでわたしも同席させてもらうことにした。
30分後に宿の下集合ということで自分のベットでゆっくりしていると次は…
Roncesvallesの宿でお隣さんだった日本人の方に遭遇！そしてなんとベットがまたしてもお隣だった。笑 彼女は明日マドリードから帰国するらしく今日Burgosまでバスで移動してきたとのこと。この2日間の間に3人の日本人に会えるなんて…奇跡としか言いようがない。
そんな感じで再会を喜んでいると、わたしのベットの下の段の人は以前の宿でもわたしの下だった人だった。笑 これだけ色んな人とこの大きな街で再会できるなんて奇跡としか言いようがないなと思う。
ということで、再会を喜んだのも束の間でレストランに行く時間がきたので一旦お別れした。そしてタクシーでSUSHI MONという日本食レストランに向かう。
お店についてからはみんなでシェアすべく色んな料理を注文した。（にしても、たくさん注文しまくって20品位はあった笑）
そして1リットルビールを飲んだ彼はここでも麒麟のビールを飲んで、満腹になった後は早々に寝てしまっていた。そんな彼を入れてみんなで写真を撮ってお店を後にした。（もちろん彼も一緒に笑）
そして宿に戻ってきてからは少し休憩して、ベットがお隣さんの日本人の方ともう1人の日本人の方と大聖堂に行く…予定だったのだが、あろうことが18時30分で営業が終了してしまっていた。
ということで外観と入り口付近だけをサクッと写真に納めた。
そして近くのカフェで雑談でもしようかという話になっていたところ、もう一人の日本人が強情な巡礼者に捕まってしまったらしく、わたし達もそのカフェに呼ばれることに。
彼はここ最近のカミーノ界隈で愛嬌があってかとても人気があるらしい。そして、絶妙にサングラスや帽子が汚れていたので理由を聞くと、この２日間は野宿しているということと、先ほどのスコール（大雨）の時に川に飛び込んだらしい。本当にこの地には色んな人がいる。笑 そして1時間くらい彼の歌を聞いたりして宿に戻った。
そのあとは、韓国人グループが宿の中でワインパーティーをしていたのでまたも参加させてもらった。
そしてお腹も心も満たされたので床についた。
本当に色んな人と色んなことをした1日でとっても充実していた。明日は宿の扉が開くのが6時らしいのでゆっくり準備して少し先の町に進むことにする。
時間もまだ割とあるし、そういう巡礼日があってもいいしね。ということで、明日も元気に歩きます。それではブエンカミーノ！
