『日常を綴る』

わたしの日常へようこそ!笑

巡礼24日目 【Fonfria-Sarria】

では、昨日の夕食から綴ります。

昨日は19時半まで共有スペースのようなところでブログを書いたりしていたのだが、置いてあるギターケースがふと目に留まった。そして前回ここに泊まった時、おじさんに一つだけコードを教えてもらったことを思い出した。

その時は、たしか弦が一本切れていてあれから直っているのか気になったのでケースを開けてみることにした。すると、ちゃんと弦が全部張られていた。そしてせっかくギターを手に取ったので、その後は少しだけ遊んでた。(韓国カップルにギター弾けるんだって驚かれた)にしても、前回の時は全く弾けなかったけれど、今は少しくらいなら弾けるから人って6年経つと少なからずの変化があるんだなぁなんて思った。

ということで、そんなこんなしていたら19時半になったので、韓国カップルと一緒にレストランに向かう。レストランに入ると内装もあの時のままで、なんだかとても懐かしい気持ちになった。

そして一品目のガリシアスープが大鍋で運ばれてきた。早速いただいてみる。

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とっても美味しい。このスープの中には、ジャガイモ、にんじん、えんどう、葉野菜などが入っていて、野菜がしっかりとスープに馴染んでいる。(やはり、あの時のにんにくスープはキツ過ぎた笑)好きな味だなぁなんて思いながら少しだけおかわりもした。

そして二品目は牛肉煮込みとライス。これも大皿で運ばれてきた。

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牛肉はとても柔らかくてほろほろしていた。そしてライスは塩で炊いているのかほんのり塩味があった。にしてもライスが嬉し過ぎて…大皿に残っていたライスを追加で自分のお皿に盛る。すると…

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新たなライスが大皿でやってきた。笑 流石に全部は食べられないので更にもう少しだけいただいてご馳走様をした。(やはり米はうまい…)

そういえば周りの席の人はこの牛煮込みとライスがおかずで主食に(?)パンを食べていた。わたしは今日はパンは食べずにほぼライスだけを食べていたのだが「やはり文化が違うんだなぁ」とふと思った。

そして最後のデザートはタルタ・デ・サンティアゴ(アーモンドケーキ)だった。

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美味しかったのだが、やはり前回同様に「結構甘いなぁ…」と思いながら食べた。

そして一通り食べ終えてからみんなで記念撮影をしてお開きになった。

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そういえば、最後お店を出る時に韓国カップルの彼女さんが日本語で「ご馳走様でした」と言いたかったのだと思うのだが、元気よく「いただきます!」と言っていてなんだか可愛かった。笑

そして宿に戻る途中に牛のう◯こがたくさん落ちていて、韓国カップルと「これはアダルトう◯こだね!」とかいいながら盛り上がった。やはりう◯こは万国共通で盛り上がらしい。笑

とまぁ、そんな感じで、前回のカミーノの時も今回もやはりここのご飯は美味しかったし、楽しい思い出もたくさんできた。ということで心とお腹が満たされたので22時前には就寝したのであった。

では、ここからは巡礼24日目について綴ります。

昨夜はそこまで暑くもなく、久しぶりに目覚ましが鳴るまで寝ていた。そしてコンタクトを入れてから荷物を共有スペースに移動させた。すると、既に韓国カップルが準備をしていて「おはよ〜」という感じで挨拶を交わした。(彼らは最近足が痛いのもあり、荷物を全て郵送している)

そして共有スペースで準備をしていると、彼氏さんが今日の気温を教えてくれた。携帯に表示された気温を見てみるとなんと12℃だった。これは少し肌寒いなと思い、お礼を伝えてからザックの下の方に眠っていた上着を引っ張り出した。

そして今日もとくに食べ物は持ち合わせていなかったので、6時過ぎに宿を出発した。そういえば、出発する直前に彼女さんが「気をつけてね」と言ってからハグをしてくれた。本当に優しさに溢れた人たちだ。

と、まぁそんな感じで朝から心がポカポカな状態で宿を後にした。

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外に出てみると満点の星空だった。(前回は宿を出た直後から霧がすごかった)そんな満点の星空のもと ヘッドライトを使いながら歩きだす。

そして歩き始めて少ししてから光がやけに四方八方に飛び散るなぁと思い、辺りを見渡してみると霧だった。やはり、山だから夜明け前などは霧になりやすいのだろう。ともあれ、歩き続けること25分ほどで 一つ目の町、O biduedo(2.5km)に到着した。

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とくにここの町では休憩予定もないので通過した。そして歩いているとどんどん霧が濃くなってきた。

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前回のカミーノの時はこの霧が怖くて夜明けまでは同じ宿だった人と歩いたのだが、今回は不思議とそういう『怖さ』のようなものはなかった。きっと登山をするようになって少しばかりは山について知識があるからだと思う。

と、まぁそんな感じでいつも通りに歩いていたのだが、今日はどこからかずっと牛の「モォォォオオオオ」という鳴き声が響き渡っていた。

そして、歩くこと40分ほどで、二つ目の町、Fillobal(2.9km)に到着した。

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とくにこの町でも休憩する予定はなかったので通過したのだが、通過する時に「モォォオ」の一味がこちらを見ていた。

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そんな感じで牛にガン飛ばされながらも歩き続ける。そして気がつけば夜が明けた。

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しかし依然として雲行きは怪しかったのでカメラはザックにしまったままにした。

そして 三つ目の町、Pasantes(1.6km)に到着。

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ここら辺はどの町にも牛やら馬やら犬やらがいた。そして霧のおかげで湿度が高いこともあり、なんとも香ばしい臭いが充満していた。なので、近くにいた牛に対して「こっちこそ、モォって感じだよ!」とかツッコミを入れながら歩いた。

とまぁそんな感じで一人楽しく山と放牧場脇を歩いた。

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そして四つ目の町、Triacastela(2.0km)に到着した。

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ここら辺でお腹が空いてきたので一旦朝食休憩を取ることにした。少し大きめの町なのか、中に入っていくと綺麗な町並みだった。

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そしてその中でオープンしているカフェを見つけた。テラス席にザックを起き店内で朝食を注文。今日のメニューは、トーストとカフェ・コン・レ・チェ。

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今日のカフェオレはなんだかすごいボリューミーで飲み応えがあった。笑 そしてトーストにはマーガリンとジャムを塗って食べる。これがシンプルなんだけど、とっても美味しい。他にトマトソースと使い切りのオリーブオイルが付いていたので、オリーブオイルは使わずにそのまま頂くことにした。

そして20分ほど休憩し身体も回復したことなのでまた歩き出した。

町を抜ける直前に分岐があった。

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たしかここの分岐は左が川沿いのルートで右が山のルートだった。(アップダウンがあるものの距離が短いのは山の方)もちろん山のルートを選択し、右に曲がる。

そして緑生い茂る道を進んでいく。

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今日も町と町の間隔が狭い。歩くこと20分ほどで 五つ目の町、A balsa(1.9km)に到着した。

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町を通過し、登山道のような道を歩いていく。巡礼路の両サイドにはたくさんの苔が生えていて「ここは湿気の多いんだろうな」なんて思いながら歩いた。

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そして六つ目の町、San xil(1.8km)に到着。

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ここら辺の町あたりから徐々に他の巡礼者に遭遇し始めた。おそらく少し前の町の宿に滞在した巡礼者なのだと思う。にしても、みんなとっても身軽な格好で歩いていた。ここ最近、本当に色んな巡礼者を見ているのだが、どうやらみんなザックの郵送サービス(6€でザックを滞在したい町まで郵送してくれるサービス)を使っているらしい。6年前にも既にこのサービスはあったものの、おそらくあの当時よりも利用者は増えているんじゃないかなと思う。きっと時代とともに変化していくのだろう。

と、まぁそんなことを考えながら、霧雨の降り注ぐ巡礼路を歩いていた。

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にしても霧だと湿気があってすこしジメジメはするもののかなり涼しいのでとても歩きやすく感じた。

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そして七つ目の町、Montan(3.0km)に到着。

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ここの町もそのまま通過したのだが、途中に自動販売機が置いてあって、そこで巡礼者が何人か休憩していた。多分アジアのカップル(?)がいたのだが、彼がコーラを飲んで「クゥウ!」という表情をしていて「その気持ち分かるー!」と思いながら少し笑ってしまった。

そして町を抜ける直前に、見覚えのある謎の休憩場所を発見した。机の上にはフルーツやビスケットが置かれていて寄付制になっているようだった。柱に大きく『YouTube』と書かれていてイマドキな場所だなぁとこれまたひとりで笑った。

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と、まぁそんな感じで、色んなものを発見しては、考えたり、思い出したり、ひとりで笑ったりしながら霧雨の中を歩いた。

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にしてもここ数日で見る景色がなんだか初日のピレネーを思い出させるような感じがする。(あの時も最初は霧だったし)

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なんだか少しだけ懐かしさのようなものを感じながら歩いていると、八つ目の町、Fureja(3.2km)に到着した。

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ここの町を通過するときに、巡礼路から少し外れたところで大量の羊が犬に誘導されて放牧地へ向かうのを見かけた。「あのワンコ達、偉いなぁ。どうやって躾けてるんだろうか。」なんて思いながらその光景を眺めた。にしても、ここら辺の町は大型犬がそこら中で寝ている。しかもノーリードなので前回同様に通過するのは少し緊張感があった。笑

そして町を抜けると開けた道になった。依然、雲行きは怪しいものの午後から晴れるようだったので「今日、洗濯乾くかなぁ」なんてぼんやり考えながら歩いた。

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そしてぼーっと歩いていたら 九つ目の町、Pintin(1.2km)に到着した。

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ここの町のカフェ(写真の少し先にある所)は前回のカミーノで休憩した記憶がすごくある。なぜかというと、先ほどの町での分岐で川沿いのルート(左)を選択したと思っていて、なかなかSamosという町に辿り着かないなと思いながら歩き続けていたら約25km休憩なしでこの町まで歩き続けていたから。笑

そしてその時は、カフェで休憩していたご家族に「え、ここは一体どこ?!」と聞いたら「後、7kmでSarriaだよ」と言われ、すごく驚いたのを覚えている。笑 あの時はGoogleマップやカミーノアプリを使っておらず、現地で買った本を頼りに歩いていた。今思えば、なかなか冒険していたなと思う。笑

と、まぁそんな思い出がある町を通過し歩いていく。町を抜けてすぐに、なんだか馴染みのある柄の牛だなと思い、写真を撮ったら何故か2頭はカメラ目線だった。(サービス精神旺盛なのかな)

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そして、その後はまた森のような道を歩いた。

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そして気がつけば十箇所目の町、Calvor(1.6km)を通過していたらしく、十一箇所目の町、Aguiada(0.6km)に到着した。(いつの間に…)

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今日は山道の地味なアップダウンがあったからかバランスよく筋肉を使えており、あんまり疲労感がなかった。(直線だと同じ筋肉しか使わないから逆にしんどい)なので、この町でも休憩は取らずに一気に滞在予定の町まで歩くことにした。

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そして町を通過して、10分ほど歩いたところで、十二箇所目の町、San mamede do camino(0.7km)に到着した。

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そしてこの町も通過してラストスパート。町を抜けてすぐに前方に大きめの町が見えた。そう、あれが本日滞在予定の町、Sarriaだ。

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にしても、ここ数日は町と町の間隔が本当に近い。レオン州なんて次の町まで十数キロ麦畑だけという光景だったので、なんだかこっちの方が都会なのか、あっちが田舎過ぎるのか…。笑

ともあれ、30分ほどで本日滞在予定の 十三箇所目の町、Sarria(3.8km)に到着。ここから町の中心部までは後少し。

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ここにもヤギやら牛やらがいた。笑

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そして目星をつけておいた宿を見つけたので、チェックインをお願いしてみる。すると…満室とのこと。

「そうか、今はみんな事前予約をしてるんだなぁ」なんて思いつつ、近くにあった別の宿に行ってみる。すると普通に入れた。(ラッキー)

そして諸々の説明をしてくれた後にベットを確保。

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ひとまず、今日寝るところは確保できてよかった。そして、今日の宿は4人部屋使用になっていてなかなか嬉しい。こうして巡り合わせで宿を決めるのも悪くないなあなんて呑気に考えながら、洗濯干し場が小さかったので、先に洗濯をした。そして、その後にシャワーを浴びた。そういえばここの宿にドライヤーがついていたので久しぶりに髪の毛を乾かした。やはり乾かした方が仕上がりがいいな。笑 なんて思いつつも巡礼が終わるまでは自然乾燥になるだろうなと思った。

その後は近くのスーパーに行き、昼ごはんと夜ご飯、そして明日の行動食を買った。これら全部買っても9€にも満たないのでやはり、スーパーが一番コスパいいよなぁなんて思いながら宿に戻った。

その後は昼ごはんにピザをレンチンして食べた。今日は約18km休憩なしで一気にこの町まできたので、いつもよりちょっぴり美味しく感じた。(フランスパン4切で27km歩いてるってなかなか燃費良いよね笑)

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にしても、胃腸が完全に復活してくれたようでよかった。最近は何を食べても美味しく感じるし胃のムカムカも感じない。でも、ピザは流石に量が多かったので全部は食べきれずにご馳走様をした。

そしてその後はストレッチをしたり30分ほど仮眠を取ったりしてゆっくりと過ごした。

そういえば、何気なく明日以降の宿をネットで調べてみると…どこもネット予約は「満室!」となっていた。「明日からわたしの泊まる宿はあるのかしら」なんて思いながらも、まぁ先着順のムニシパル(公営)か主要な町を少しずらしていくかぁとぼんやり考えた。

ともあれ、夜は買っておいたサラダとフルーツを食べて早めに就寝し明日に備えることにしようと思う。

ついに明日でサンティアゴまで100kmを切る。ここからのカウントダウンは今までよりもより楽しいと思うので、ワクワクしながら残りを歩いていこう!それでは、ブエンカミーノ!

 

『山に関連するお話を綴る』