では、巡礼25日目について綴ります。
と、その前に昨日の夕食の写真を。夜はパスタサラダと桃を食べた。お昼にしっかり食べて、夜は少し軽めにすると翌朝の動き出しが良い。
そしてこれは余談なんだが、こっちはサラダの量が多いから帰国してから物足りなくなっちゃいそうな気がしている…笑
はい、といことでここからは本日の巡礼を綴ります。昨夜は少し暑かったものの4人部屋で比較的快適に寝ることができた。そして目覚ましよりも少し早くに目が覚めたので、共有スペースに荷物を移動させ、準備をした。ひと通りの準備を終えてからは昨日買っておいたヨーグルトとバナナを食べた。
そして6時少し前に宿を出発。
外に出てみると少しだけ雨が降っていた。雨具を出すほどでもなかったので、そのまま歩き出す。そして少し登り坂になっている町を抜けていく。
なんだかカラフルな看板があったのでとりあえず記念に一枚撮っておいた。笑
そして、町を抜ける辺りで雨が少し強くなった。ということでザックにカバーをかけ、カッパを着用した。なんだかカッパを着ると巡礼者というか、冒険をしている勇者っぽい感じがする。と、まぁそんなことを感じながら雨の中をヘッドライトを使って歩いた。
にしても夜明け前から歩いている巡礼者がチラホラいた。やはりSarriaからは巡礼者が一気に増えるんだなと改めて感じた瞬間だった。
と、まぁそんな感じで雨の中を歩いていく。なんだかカッパを着ていると歩きづらいし蒸し暑い。いまひとつテンションが上がらない。「今日このまま雨だったらやだなぁ…」なんて思いながらひとまず歩き続けた。
40分ほど歩いたところで一つ目の町、Vilei(3.6km)に到着した。
特に休憩の予定もないので町を抜けていく。そして、この頃には一旦雨は上がっていたのでカッパを脱いだ。でも、また降るかもしれないので、ザックには入れずに手持ちした。
その後は予想通り、たまに雨が降ったり止んだりを繰り返していた。なので、その度にカッパを脱ぎ着しながら歩いた。
そして今日も町と町の間隔がかなり狭い。しかもそれに加えて町の名前が書かれた標識がどこにあるのか分からず気がつけば二つ目の町、O mosteiro(0.6km)、三つ目の町、Rente(1.0km)、四つ目の町、A serra(0.7km)、五つ目の町、Molino de marzan(1.4km)、六つ目の町、A pena(0.9km)をどうやら通過してしまっていたらしい。(いつの間に!)
いったい、どこからどこまでがひとつの町で、どこから次の町が始まっていたのかは謎だが、気持ちのいいくらいに色んな町を通過しまくった。
そして気付けば夜が明けていた。依然雲行きは怪しいものの涼しくてとても歩きやすかった。
コンクリートで舗装された巡礼路を歩いたり、
少し晴れ間が見えて「綺麗だなぁ」なんて思いながらひたすら歩き続けた。
そして、とある町を抜ける時に自由にお散歩をしているワンコ2匹に遭遇した。笑
驚ろかさないようにさりげなく写真を撮った。にしても「自由に散歩しているワンコがいる町って…すごい笑」
そしてその後も携帯の位置情報を見ずに歩き続け、なんだかどこだかよく分からないが定期的にどこかの町を通過して行った。(適当。笑)
歩いていると牛が放牧されていたり、
もはや巡礼路に牛がいたりした。笑
しかも牛が勝手に歩いて放牧場?に向かっていてなんだか通勤中のサラリーマンみたいで笑った。
にしても、雨は一度上がったものの「今日は晴れそうにないな」なんてこの時ぼんやり考えていた。
そして気がつけば、七つ目の町、Peruscallo(0.9km)、八つ目の町、Cortinas(1.0km)、九つ目の町、Abrea(1.2km)、十箇所目の町、Morgate(0.6km)を通過して十一箇所目の町、Ferreiros(1.0km)に到着していた。
そして、ここら辺でモホンに記載されているサンティアゴまでの数字を見てみると100kmを切るまで後少しに迫っていた。(モホンには101.277kmと記載されている)
「後少しで100kmを切るんだなぁ」なんて思いながら歩いていると、前方にすごく身軽な巡礼者がいた。本当にここ最近は、ほほ手ぶらの巡礼者をよく見かける。なんだか散歩しているように巡礼していて色んな巡礼スタイルがあるんだなとつくづく思う。
と、まぁそんな感じで景色や様々な巡礼者(?)を見ながら歩いていく。そして十二箇所目の町、Mirallos(0.6km)を通過し、十三箇所目の町、A pena(0.5km)に到着した。
そういえば前回のカミーノの時はちょうど100km地点にものすごく落書きされたド派手なモホンが設置されていた。なので、そのド派手なモホンを探しながら歩いていく。
100.252km。あと少し。
そして…
無事に100km地点に到着。にしても全然落書きだらけじゃなくなっていた。どうやら綺麗になったらしい。笑
ともあれ、記念すべき場所なのでモホンとツーショットでパシャリ。
ちなみに前回わたしが見たド派手なモホン↑
ここからついに数字が二桁になるんだなぁなんて思いながら歩き出すと、早速二桁台になったモホンが設置されていたのでパシャリ。
すごく見えづらいが99.930kmと記載されている。
ひとりで「おお〜!」と感動した。そして写真を撮り終え、再び歩いていると不意にお腹が空いてきた。そういえば歩き始めて3時間、距離にして約14kmをノンストップで歩いてきたことに気がついた。「今日はどこで朝食を取ろうかな」と思い一度、行程表を見てみる。
すると、少し遠いが8km先にPortomarinという比較的大きな町がある。前回はこの町に入らずにスルーしてしまって少し後悔しているので、今日はここまで歩いて、この町で朝食休憩を取ることにした。
ということで、歩き出す。8kmだと大体1時間40分くらいかかるのでエネルギー切れを起こす前にとりあえず持っていたバナナを食べながら歩いた。
そしてその後はコンクリートの道や
登山道のような道を交互に歩いた。
森のようなところを歩いていると、前方にリアルな馬のモニュメントがあった。近くに行ってみると…
しっかり生きていました。笑 しかも写真を撮る時に「こっち向いて〜」といったらカメラ目線をしてくれてとってもサービス精神旺盛な良いお馬さんだった。(お別れする時にありがとうと言っておいた)
と、まぁそんな感じで歩き続け、十四箇所目の町、As rozas(0.8km)、十五箇所目の町、Moimentos(1.4km)を通過し十六箇所目の町、Mercadoiro(0.7km)に到着した。
そしてここの町を通過する時に、鶏が突如、家屋から脱走してきた。
「え、いいの?」とか思いながらも、わたし自身なす術もないので、とりあえず温かい目で見守りながら通過した。笑
そういえば、ここら辺の町(というか村)を通過する時に本当に至る所に牛や馬、犬のう◯こが落ちていて『Theど田舎の農村!』という感じなのだが、突如自動販売機が現れたりする。
「なんだかその不釣り合いというか、不恰好な感じが絶妙だよなぁ」なんて思いながら記念に自動販売機を撮影しておいた。笑
そしておそらく 十七箇所目の町、A parrocha(1.6km)あたりの町に到着すると前回のカミーノでも記憶のあるお土産屋さんを発見。
そして、ちょうどお手洗いに行きたかったので店内に入り、ついでにスナック菓子とザックにアイロンで貼り付けられるステッカーのようなモノを購入した。
お手洗いを終え、外のベンチで靴下を乾かしがてら少しだけスナックを食べていると…
なんと日本人の男性(以前にもお会いしている人)に遭遇。しかも別の日本人カップルと一緒だった。笑 ちなみに、日本人カップルは彼女がバルセロナ在住で彼は旅行中らしい。それで彼はサンジャンから巡礼を始めたものの2日目で「無理だ!」となり、今は電車やバスに乗りながら気楽に巡礼しているらしい。
そして久々に再会した彼は、もっとわたしよりも先の町に行っていると思っていたのでまさか、後ろからやってくるとは驚きだった。そして彼もわたしの方が後ろにいると思っていたようで、同じく驚いていた。笑(日程に余裕があって調整していたらしい)
と、まぁそんなこんなで偶然の再会を果たせたので一旦一緒に歩くことになった。そして彼と最後に会った体調を崩した日(発熱した日)からの出来事などを話しながら歩いた。
久しぶりの再会に会話は弾み、気がつけば 十八箇所目の町、Vilacha(1.3km)を通過し、 十九箇所目の町、Portomarin(2.4km)に到着した。
そして大きな橋を渡り、
町の入り口にある階段を登った。
前回はこの階段が嫌で、そのまま左にそれて町の中に入らずにスルーしてしまったので、今回はしっかりと町を通ることにした。そして地味にキツイ階段を登りきると、いつかの写真で見た町の名前のモニュメントがあった。
そして空いているカフェを探して歩いていく。
カフェを探している最中に、ムニシパルのアルベルゲの前を通ったのだが、11時の段階で既に並んでいる巡礼者達がいてやはりこの町は人気なんだなあと思った。
まぁ、当初の予定では、わたしもこの町に滞在しようと思っていた。(なので本来ならばその列に並んでいたはずだった笑)しかし『やはりMerrideでプルポ(タコ)を食べたい!』と思ったので急遽スルーすることにしたのだ。そして彼も同じくプルポを食べたいとのことで、一緒にスルーすることになった。
と、まぁそんな感じでムニシパルの前を通り過ぎる時に、並んでいる巡礼者を見た彼が「にしても、せっかくこの時間に着いているのに宿に行かずにさらに先の町まで歩く自分達ってなんだかやばいですね笑」と言っていて、激しく同意と思った。笑
そのあとは良さそうなカフェを見つけたので、ブランチがてらトーストとネスティーを注文。
やはりトーストは安定に美味しかった。そしてそのあとは近くにあったスーパーで明日の朝に食べる用のバナナを一本購入し、また歩き出した。
今日はここからプラス11.2kmを歩く。
地味な登り坂を雑談しながら登っていく。わたしも彼も基本的には一人行動派なのだが、たまにはこうして人と歩くのもいいなと思いながら歩いた。
にしても前回のカミーノでは多分、気が付かなかっただけだと思うのだが、最近は巡礼者達の間でわりとグループや派閥(?)のようなものがあるんだなと感じている。しかも若い子達だと誰と誰がくっついた等の色恋沙汰の話もたくさんある。笑
なんだかどこに行っても、どんなことをしていても、人はやはり社会(コミュニティ)を作るんだなと最近感じていて、それを彼に話すと「ほんとそれ!マジでわかる。というか、ずっとグループで行動してたら巡礼しているのを忘れそうだよね笑」と言っていた。
そしてわたしが「なんだかこの地にいて、人からたくさんエネルギーをもらえるけれど、エネルギーを吸い取られてしまうこともある気がするんだよね。ずっと集団生活だから少し疲れもあるし。」と言うと、やはり彼も同じような状況だったみたいで、ここ最近ずっと同じ顔ぶれだった人達から少し離れたくて距離を歩いたりしていたと言っていた。
と、まぁそんな感じで「日本人同士通じるものがあるんだなぁ」なんて思いながらその後も歩き続けた。
そして、二十箇所目の町、Toxibo(4.7km)を通過。その後も森のような道や車道脇を歩き続けた。
そして気がつけば、二十一箇所目の町、Gonzar(3.2km)、二十二箇所目の町、Castromaior(1.3km)を通過していた。
そして最後、滞在予定の町に着く直前で突如謎の丘登りが始まった。「なんで最後の最後に登ってるんだー?!」と思いながらも登り切ると、なんだか開けた景色がとっても綺麗だった。
そして不意に前回のカミーノの時のことを思い出した。前回はこの2つ前の町に泊まる予定だったが、アルベルゲがクローズしていて急遽この道を歩いて今日と同じ宿を目指した。
その時は「明日の夜明け前にここを通過していたら、きっとこの景色は見られなかった」と思ったことを思い出した。なんだかふと懐かしさを感じて、やはり今日Merrideに向けて追加で歩いてきてよかったなと思った。
そして丘を越えたところで、本日滞在予定の二十三個所目の町、Hospital de la cruz(2.3)に到着。(にしても今日も通過した町の数やばくない?笑)
そしてお目当ての宿に到着。
宿の外観は新しく塗装されたのか少しだけモダンな感じになっていた。笑
そして彼と一緒にチェックインをし、無事にベットを確保。
今日は依然として天気があまりよくなかったのでお風呂に入る前に洗濯をした。そして外に洗濯を干してからシャワーを浴びた。(夕方まで外で干して乾かなかったら乾燥機を使うため)
そのあとはベットでゴロゴロしたりしてゆっくり過ごしたあと、18時頃に宿の近くにあるレストランに夕食を食べに行った。
最初は巡礼者メニューにしようかなと思ったものの量が多いことと、なんとなくここのレストランで食べる気分にはならなかったので、単品でハンバーガーとコーラを注文した。
シンプルなハンバーガーだったけれど、程よく胃が満たされたのでやはり単品にしておいてよかった。(ポテトとかがついてたら嬉しかったけど笑)そしてそのあとはレストランの窓から見える景色を楽しみながらコーラをゆっくり飲んだ。
すると、いつかのカフェで遭遇した台湾3人組のおじちゃんに再会した。またも彼から話しかけてきてくれて「横浜在住のカミーノ2回目だよね!」と。なんだか、こうしてふとした時に、どこかの宿やカフェで会った人と再会するのって面白いなと思いつつ「食事、楽しんでね!」と言ってわたしはレストランを後にした。(もちろんお会計をしてから笑)
そしてそのあとは宿に戻ってブログを書いたり、明日の行程表を確認したりして過ごした。
にしても急遽、明日Merrideに滞在することにしたので、当初の予定よりも更に一日短縮でサンティアゴに到着する行程になった。なので3日後の金曜日にはあの大聖堂に辿り着く予定だ。まぁ、その後ももう少し歩く予定なので、巡礼が終わるという感じは今のところ全くないけれど、明々後日に一旦一区切りが着くという実感がない。
きっと今回も1ヶ月歩いてやっと辿り着いても「あ、サンティアゴに着いたんだなぁ」くらいの感情なんだろうなと思う。まぁそれもそれで、また面白いか。笑
ということで、まずは一区切りまで残り3日、元気に楽しく歩いていこうと思います。そして、明日はプルポをたくさん食べる!あと、久しぶりにお酒を解禁する!笑
ということでブエンカミーノ!