巡礼2日目を始める前に昨夜のディナーのお話を。
昨夜のディナーは19時だった。18時から近くの教会でミサがあるということで日本人の方にお誘いいただいて参加してきた。神父様の言葉はもちろん全てスペイン語なので何一つ言ってることはわからなかった。でも、教会にいる人たちそれぞれに信じるものがあって、その信じることに真剣に向き合っている姿は考えさせられるものがあった。
そしてミサが終わったタイミングでちょうど夕飯時に。日本人の方も19時からということで台湾人のお友達?も含めて一緒に食べることに…と思ったら、わたしはレストランが違ったらしく別のバルへ案内された。笑 ちなみに案内されたバルは昼にビールを飲んだところだった。
そして9人席に案内され着席。テーブルメンバーはデンマーク2人とフランス4人、韓国2人、そしてわたしだった。カタコトな英語でたまに喋りながら夕食スタート。
1品目はパンとスープとパスタだった。スープは優しい味がしてパンとの相性が抜群だった。パスタは…普通に美味かった。
そして2品目は魚かチキンの選択制。もちろんチキンをチョイス。
昼にたくさん食べたポテトがまた乗っている…。チキンは表面がパリッパリで中はすごくヘルシーな胸肉だった。ポテトは昼間に食べた味と全く同じ。笑 韓国人の方がケチャップを貰ってきてくれた。
そして最後のデザートはアイスだった。(写真撮り忘れた)ジャイアントコーンをめっちゃ甘くしたようなアイスで半分でギブアップ。と、まぁそんなこんなで久しぶりに複数人とのご飯は楽しかった。
さて、本日の巡礼を綴ろうと思います。巡礼2日目の寝起きはというと、向かいのドデカいいびきによって5時30分の目覚ましより前に起床。笑 まあ、昨日は20時過ぎには寝ていたので寝不足感はなかった。朝、お手洗いでコンタクトをつけていたら日本人の方がお手洗いから出てきた。少し雑談をしてから荷物を一階の談話室のような場所に移動させた。
少しゆっくりめにパッキングをしていたら近くに新たな韓国人2人組を発見。何時に出るのか聞いたら6時頃ということだったので、明るくなるまで一緒に行動させてもらうことにした。前回は真っ暗闇の森の中を1人で歩いて半泣きしたので、前回の教訓(トラウマ)を事前に回避した。やっぱりこういう時は思い切って声をかけてみるに越したことはない。
そして一旦外の様子をみてみようと思い、扉を開けて出てみる。わりと雨が降っているかと思ったけれど、ほぼほぼ降っていなかった。一安心して建物に戻ろうとしたら…
また、やってしまった。オートロック。そう、前回の巡礼の時もオートロックだったことを忘れて夜中に締め出されたことがある。その時は開いてる窓があったので、真夜中にヘルプミーを全力で叫び続けて開けてもらった。(めっちゃ迷惑)
そして話は変わるが、昨日のブログでも書いたとおり宿に自分の荷物を寄付できるところがある。昨日から色々考えていたんだけど、思い切って自分のトレッキングポールを寄付することにした。
せっかく新しく買い直して持ってきたものだったけれど、ピレネー越えでも特に使わなかった。そしてなにより"今後、使うかもしれない"というわたしが持っているより、いま必要としている人(たとえば、ピレネー越えで負傷した人とか)が使った方がいいと思った。まぁ、もしこの先で必要になった時にはまた買えばいいかなとも思うし。
と、まぁ早朝からそんなこんなしていたらあっという間に出発の時間になった。そして、思ったより筋肉痛もなく元気モリモリにスタートした。
一緒に行動している2人は韓国語で話しているので、内容はよくわからないけれど、歩き始めてすぐに3人で今日の健闘を祈るべくハイタッチをした。
『あー、前回ここから森に入ったなぁ』なんて思い出しながらヘッドライトを使って歩いていく。たまに韓国の方が話しかけてくれて「健脚だね」とか「あなたの声とっても綺麗だね」と謎に褒めてもらった。(あざすっっ!笑)
そして一つ目の町、Burgete(2.8km)に到着。少し明るくなってきてヘッドライトは必要ないくらいになっていたので韓国人の方とお別れすることにした。 夜明け前に歩いてくれて本当に感謝しかない。
ここからはまた自分のペースで進んでいく。まずは少しだけ道路沿いを歩く。
次に牧場の中を歩いていく。朝イチの馬の親子は優雅にモーニング中だった。ちなみにこのほかに牛などもたくさんいた。
そして二つ目の町、espinal(3.7km)に到着。ここの町にはツバメがたくさんいて朝から賑やかだった。
とくにここでは朝食は取らずにスルーする。歩いているとまた少しだけ山道のような道に入った。
昨日チョコレートをくれた韓国人が休憩していた。少しだけ雑談をした。彼女は旦那さんとカミーノにきているらしくて、彼が食料を全部持っているらしい。「彼、見えないけど、一体どこにいるの?」と聞いたら「んんー、同じ時間に出発はしたんだけど…多分後ろ!笑」と言っていた。やはりどこの国も女性はたくましいらしい。笑 あと、大阪に友達が住んでいるらしく今年の1月に関西に遊びに行ったらしい。タコ焼きうまいよね!って言っていた。それと滋賀の琵琶湖が綺麗で8日間も滞在したと言っていた。(よく飽きなかったな…笑)と、まぁそんな感じで休憩がてら雑談をして「またね」といってわたしは先に進んだ。
そして3つ目の町、bizkarreta(5.0km)に到着。ここで朝食と摂ることにした。メニューはもちろんカフェ・コン・レチェ(カフェオレ)とトルティーヤ(オムレツ)だ。
久々の卵料理に感動だし、温かいカフェオレは身体に沁みた。15分くらい休憩して巡礼手帳にスタンプを押してもらいカフェを後にした。
町を抜ける直前にワンコに遭遇した。手を振ったらすごい勢いでこっちにきて、一瞬食われるかと思ったけど、ただ単にすごい懐っこいだけだった。笑
しばらく撫でていたら彼は満足したようでどこかに行ってしまった。ということで、また歩き出す。
次の町まではあっという間だった。linzain(1.9km)に到着。とっても小さな町で町自体もすぐに通過した。そして、ここから次の町までは少し遠い。なので山道や車道を気長に歩いた。
そしてzubiri(8.0km)に到着した。
ここの町の名前はカミーノの本によるとバスク語で『橋の村』という意味らしい。その名の通り大きな橋がかかっているからだ。また狂犬病に
かかった家畜を連れて3度巡礼するとその病から治癒するということから『狂犬病の橋』とも言われていたそうだ。(うん、すごいネーミング。笑)そして、少し疲れてきたので橋がメインの?町で休憩することにした。
疲れた身体にコーラが沁み渡る。そして、足の裏に豆ができないように靴を脱いで足を乾燥させる。(寒い)そんなこんなでショートブレイクを終わらせて出発しようとしたら先ほどの韓国人に遭遇!今日中にここから20km先のpamplonaまで行くらしい。既に20km歩いているのに更に倍、歩くなんて…どういう体力なんだろう…。ともあれ、再会を祝して記念撮影した。
そしてまた、歩き出した。町を抜けてすぐにやけにリアルな馬の模型があった。本物みたいだなと思って眺めていたら…いきなり動き出したΣ(゚д゚lll)「お前、生きてたんかっ!」と馬に向かってツッコミを入れ記念撮影した。笑
この後は、前回の時にも記憶に残っている草の中をかき分けて進む道だった。(相変わらず草まみれ)
そしてllarratz(2.8km)をあっという間に通過。
本日の宿があるlarrasoana(3.7km)に到着した。
ここは前回も2日目にステイした町。前回と同じ宿を目指した。
宿は13:30オープンらしく、30分くらい時間があった。既に1人が待機していたので雑談して待つことにした。彼女はオーストラリアのシドニー出身らしくてカミーノは初めてとのこと。ピレネー越えで足を負傷してしまったらしくかなり痛そうだった。そんな感じで2人で待っていたらオスピタレオ(宿主)がやってきた。少し早かったが、受付をしてくれた。
オスピタレオはスペイン語オンリーらしく宿の説明も全てスペイン語だったので彼女と「何言ってるか全然わからないね笑」と言いながらとりあえず、呪文のような説明を大人しく聞いた。
そして本日のベット(上の段)を無事に獲得。ベットが少し汚かったので汚れを払ってからカバーをかけた。そのあとはシャワーへ。荷物をおけるところがなかったのが難点だったが、水圧と温度は良い感じだった。
少ししてから彼女と2人でスーパーに行くことにした。(スーパーといっても地元の小さいショップ)彼女は歩いている時もものすごく痛そうだったのでゆっくり歩きながら向かった。
スーパーに到着したら店主の第一声が「こんにちは!」だった。それ以外のワードは知らないらしく以後、スペイン語または英語だったけれど、すごくテンションの高い人だった。(わたしが食材選んでいる時は近くで踊ってた。笑)
そして無事に食材を買い終え、宿に戻った。戻ってからは遅めのお昼ご飯を作った。一品目は先ほどのスーパーで買った鬼硬いフランスパンにサラミを入れた特製ボカディージョ。これは半分残しておいて明日の朝ご飯にする。
二品目はコーンを入れて上に余ったサラミを乗せたトマトパスタ。ちなみにパスタとトマトソースは宿にあったものをいただいた。
そんな感じでご飯を食べていたらオーストラリアの人がめちゃくちゃ危なかしい手つきで鬼硬いフランスパンを包丁で切ろうとしていた。そのまま下手したら切腹しそうな勢いだったので、代わりに切ってあげることにした。笑 そしてパスタも作りすぎてしまったのでお裾分けした。
そんなこんなしていたら別の巡礼者が何人か到着して夜はみんなでご飯作って食べよう!ということになった。夜ご飯については明日のブログに綴ります。
そして話は変わるが今日感じたことを少しだけ綴ります。今日は不思議と荷物の重さを全然感じなかった。きっとトレッキングポールを寄付したこともあると思うけれど、心も少し軽くなったのかとしれない。心と体は一体だから。この旅ではもしかしたら気付かぬうちに溜め込んでいた色んな葛藤のようなものを同時に「手放していく」のかもしれない。
はい、ということで今日はこのくらいにしておきます。それではブエンカミーノ!